luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

自分が原因の一端になっている、という事に気づかない人々。

「ライト点いていますか」には、『対峙する相手の態度をなじる、本人の態度そのもの』が、『相手の好意的でない態度を引き起こしている』というエピソードが紹介されている。
書籍が手元にないので、具体的な記述を引用できないのだが、そこで言われている事は、『人は他人に原因を求めがちだが、問題の一端が自分にあるという事に、人は案外気がつかないもので、そこの部分も著者は述べておかなければならなかった。』という話である。
問題があるとされる時に、そもそもの問題が自分から発されている事に気がつかないのは、自分自身が問題点を探している崇高な存在*1と思ってしまっているから。意識の高い自分が、原因の一端になっている、というより、原因そのものになっている、という事を、人は認めようとしたがらない。
今も、この文章を読んでいる人の脳裏に、問題点として本人自身が入っているのか、私は大いに疑問を持っています。
問題は、常に自分が考える他人の何処かにある、と人は考えがちです。勿論、自分が原因だと考え過ぎる人たちも世の中には居て、そういう人の場合は逆に、問題点リストから本人を外す努力をしなければいけないのですが。
肝心なのは、問題点にはどんな事もあり得る、という部分です。自分自身も、それは例外ではない。それに気がつかないと、怒り狂う自分自身が、相手のミスや問題行動を引き起こしている要因だった、という重大な事実に気がつかない、なんて事が起きます*2
大企業の担当者や、そこの重要なポストに座っている人の場合、追及が自分に及ぶことはあまりなく、自身が無風状態に置かれがちで、延々自分以外を原因にし続ける主原因に出会ったりすると、私は早々に逃げ出したくなります。
単純に平の正社員でも、派遣社員に原因を求めたり、問題解析の視野が歪むことは良くあるので、丹念にその歪みをきれいにして、じっくり情報を観察しないと、隠れた問題点はなかなか露見しません。

*1:意識高い存在、と言い換えても良いです。つまりは、周囲の人よりも能力も高く、問題意識も高く、故にとってもプライドも高い(笑)、人。

*2:このエピソードは「コンサルタントの道具箱」P.187 で披露されています。