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元気なうちに、家族に老後の意思を伝える。

胃瘻造設と意思決定 - Dr.Poohの日記

luckdragon2009 2010/07/30 20:31
調べました。

後見人の決裁ですが、病院契約までは範囲ですが、実際の術式への同意(医的侵襲行為への同意権、代理権)は、現在許されていない、というのが通説となっていますね。(『成年後見制度の改正に関する要綱試案補足説明』)

ただし、どうやら、設定していない、という事ではなく、結論を先送りした形で、まだ決定していない、というのが現状のようです。
それが証拠に、日弁連から 2005年に下記の要望書が出てます。
> 成年後見制度に関する改善提言
> http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/2005_31.pdf

でもですね。多分ですが、この行為を認めるためには、santa さんじゃないですが、自己医療同意事項みたいなリストを、被成年後見状態になる前に作っておかないと実効性がないと思われます。

というのには、家族とか言っても、結局本人の意思を正しく理解しているとは言えないからです。紙に書いておいてもトラブルは起こるでしょうが、少なくとも、現時点での最善手と言えます。

やはり生前遺言書(贈与行為や、相続トラブルだってあるでしょうし、後見人も全面的に信頼できるわけではありませんので)という手しかないかも知れませんね。(認知症発症の際にも、準用できるように、別紙別添えとかで作成する。)

少し考え込んでしまった件。成年後見制度でも、基本的に医療行為への同意権は、後見人には存在していない。*1
現在は、家族の意思によって決定されている。また、一人の場合には、認知症状態でも、一生懸命、意思を読み取ろうとするようだ。
自己の認知症状態になった時に備えて、生前遺言書と同様に文書を用意しておくのは、確かに怖い話ではあるが、人生の最後のステージで、実は自分があり得る事も考え、備えておかなければならない大切な内容だと感じた。


本日は、休日?にも関わらず、ちょっと重たい内容となったが、書いておかなければならないと思い、これを書くことにした。

*1:考察中、施策中ではありますが...。