少し、興味を持って調べてみたら、この尖閣諸島の問題視の分野、政府主張や、野党一般議員の主張はともかく、それ以外の各種の勢力の主張がかなり妄想めいているんですねえ。*1
うんざりしてきたけど、あまりに過激な分は、一般の健全な市民が扇動されないとも限らないので、少し記載しておく。
これは自民党*2の河野太郎さんのブログですが、日中漁業協定の内容は、『http://www.taro.org/2010/09/post-814.php#』に書かれている内容が正しい内容です。何か、TV とかで、とんでもない主張とかしているのを見ていると、頭が痛くなってくるが、正確な情報を頭において、時には変な事を言っている方々を笑っておけば良いのだろうかなあ、と思います。*3
また、『http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/699/#BlogEntryExtend』にて批判されていますが、別に国際法上の撃沈なんかは基本的にできませんので。*4
北朝鮮みたいに、積極的攻撃に至った訳でもない場合は、そもそも海上保安庁は発砲はしません。
ただし、『http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/719/』で述べられている通りに、
自国巡視船の区別が付かない台湾メディア：遊漁船拿捕
14 日早朝6時48分にさらに2人の隊員を船に派遣して乗船させたが、1人目の王建明隊員が拳銃を持っていたため、日本側人員は防衛の動作をとり約40秒の間制圧した。同じ時間に2人目の陳慶鐘隊員が、乗船時に船体が大きく揺れたため、護身のために所持していた拳銃の銃身に手をやったため、日本側人員は拳銃を発砲しようとしている見なして防衛動作を取り、陳慶鐘隊員を甲板上で約1分にわたって制圧した。
海上保安官の目の前で、銃を構えるどころか触れようものなら、即座に制圧されてしまうだろう。上記及び下記の画像のように海上保安官は移乗制圧時に自動拳銃や自動小銃を携行している。GBやKQ 艇の支援もある。もし、小銃を持って抵抗すれば銃撃戦となり、今回の騒ぎではすまなくなってしまっただろう。
たとえ自動小銃があったとしても「なんとか取り押さえ」る「危険な状況」ではない。海上保安庁はそういうことも当然、想定し対応できる体制にあるのだ。
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/719/という事はあります。
いわゆる領海内の管理については、今回は「無害航行からの逸脱を根拠とした、臨検による逮捕」のようで、根拠法は「領海等における外国船舶の航行に関する法律」です。
『http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/706/#BlogEntryExtend』に記載がありますが、つまり、実際には領海侵犯に対し銃撃や撃沈を認めた国際法は存在しない、ということである。一方で、この「領海等における外国船舶の航行に関する法律」こそ、国際法上認められ外国でも国内法として採用されているやり方なのである。
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/706/#BlogEntryExtendこれは、日本に限らず、イギリス、アメリカの沿岸警備隊が行っている方法だそうです。
今回、臨検を行ったのかは、報道を見ていないので分かりませんが、船長が逮捕されてますので、移乗での逮捕だったように思います。*5
あと、海上保安庁の負傷者の件ですが。
もし、現場でけが人が出れば、通常任務の巡視船に医官は乗り込んでいないため、即座にヘリで移送されることになる。実際、シンプン号事件で移乗時にコケた人がいて、すぐに運ばれることになった。しかし、今回、ヘリはずっと上空から監視を続けていた。移乗後のGB（RHIB）もKQ艇も（搭載艇は決してテンダーボートなどではない）漁船の周りを遊弋したままだ。
そして、海保には独自の医療施設がないため、外部の病院に搬送する必要がある。事実であればそこから情報が漏れる可能性のほうが高いだろう。マスコミだって無能ではない。慣れない海保関係の取材より病院のほうが情報をとりやすいのではないだろうか？
エグイ映像があるから公開されなかったのではない。移乗制圧時のビデオは巡視船採証班撮影のものとは別に撮影されるからである。そもそも編集用の映像として手元になかったからYoutubeにアップロードできなかっただけであろう。
「殉職者」が出ていたとして、そんな事件で平然と部内研修用資料のビデオを編集できると思っているのだろうか？
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/719/という事になってます。
これ以外も、各種、変な発言は『http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/723/#BlogEntryExtend』にて、突っ込み入っていますので、まあ、しっかり読んで、変な情報に惑わされませんように。*6
特に、今は重要な会議が開催され、街に警備警官もよく見かける状態です。
...妙な騒ぎを起こし、司法警察官の仕事を増やさないように、お願いします。
参考リンク
『誤訳と判明しても映像を見ても尖閣デマは消えないだろう - 法華狼の日記』
『http://www.kaiho.mlit.go.jp/syoukai/soshiki/keikyu/ryoukaikeibi/index.html』
『法案の解説と国会審議：領海等における外国船舶の航行に関する法律 | 法律情報サイト e-hoki』
*1:おまけに、そういうのは本人が発言を訂正しないので、さらにデマを呼んでいる...。
*2:びっくりした？ いや、別に自民党を毛嫌いしている訳ではないので念のため、まあ、自分が所属する党のかつての責任を取らない発言には、うんざりしているのは事実だけど...。
*3:細かい部分に、いちいち突っ込みはしません。『http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/』は、海上保安庁に関しては、かなり正確な情報が揃っているので、参考にしてください。
*4:ロシアの場合、国内法で対処し、相手国が単純に抗議を諦めている状態です。「海上保安事件の研究 第48回」廣瀬肇（「捜査研究 No.703」東京法令出版）
*5:Yosyanさんより、静止画像で、移乗の画像は報道されている旨の情報を得ていますので、ほぼ、その流れでの逮捕のようですね。
