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luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人が公平の器無く、人を断ずれば起こる悲劇。

あなたの脳裏の弾劾裁判所、被告に弁護士はついていますか。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック の続きです。
刑事裁判の制度に前項で挙げた、手続き、制度が何故設けられているか、分かりますか?
それは、冤罪防止。それ以外にも、安易に人を断ずる事により、人の一生を強力な力で葬ってしまわないように、という考察がされているからですね。
人間であるのだから、警察の捜査や、検察の被告への犯罪証拠に誤りが生じる可能性が考えられる。
だから、被告に弁護士をつけ、不当に罪を決め付けることが無いか、証拠として不適切なものは無いか、刑事裁判上で反論をし、正しい論理的な構造が、被告の罪刑形成に存在するか、裁判で審査可能とするのです。


翻って、人が時に大きな権力を持つ場、例えば、派遣労働者に対して派遣先現場管理者が居るような場で、派遣労働者に、自らの偏見で談じたら、どのような事になるでしょうか?
先日に書いたとおり、『その裁判所は、自分の都合の良い証人のみを集め、反対尋問*1もなく、自分が攻撃する相手(被告)には、弁護士は勿論ついていない。』という状態になるのです。脳裏の弾劾裁判所だけではなく、現実の、その場自身が弾劾裁判所となってしまうのです。それも、かなり酷い条件の。
勿論、多くの派遣先現場の管理者は、自らの良心から、そして法的な善管注意義務により、適切なバランス感覚を以って管理を行いますが、時に、自分の権力を、「自分勝手に行動してよい」と勘違いして行使する人が居るような場は、残念ながら、そういう場にはならず、酷い虐めの現場になったり、セクハラや、パワハラが起きる場となります。
人に公平の器が無かった場合には、人に法律遵守の気概は無く、単に人を虐げるだけの人になります。『あなたの脳裏の弾劾裁判所、被告に弁護士はついていますか。』というのは、そういった状態にならないように、という戒めでもあるのです。


さて、今一度問います。特に、権力を行使する人に問います。
『あなたの脳裏の弾劾裁判所、被告に弁護士はついていますか。』

*1:多くの派遣労働者は、立場の弱さから、基本的には反論すべき立場には居ない。