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luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

「告発行為が正義とは限らない」のは、心しておくべき。

良くあるのは、会社のゴタゴタに乗じた怪文書の類。
実際に発生している争議に一見似て見えるのだが、単純に独立した個人を陥れるだけの内容。要は騒ぎが起きている事に乗じて、個人の勝手な誹謗を広めようとする試みで、見誤ると大変な事になる。
私も、実際に会社の雰囲気が非常に悪くなった時期に、告発という形で行われた内容を調べて唖然としたことがある。まったく関係のない、それも全然起きていない話が、悪意を以って上層部に持ち込まれ、危うく特定の人物の評を落としそうになったのだ。愚かな会社で、上層部が愚かだったら、そういう噂を鵜呑みにして、本人の人事を左右する事もある。告発と言うのは、そういう危ういものも存在する。
今回、私は STAP調査委員・論文不正告発文の、悪意 - Togetter というまとめを作った。STAP調査委員の論文に関しての不正告発文が、悪意を持った匿名の何者かによって行われたかも知れない、という話。
実際の告発文が妙に不鮮明だったり、よく読めば不正になり得ないのに不正と決め付けている点*1が非常に気になる。タイトルこそ告発文と言うが、これは言い換えれば誹謗中傷という事になる。いわば名誉棄損に該当する行為*2である。
「世の中の総ての人が、法律上ではなく心情的な意味での善意によって、行動している訳ではない。」というのであれば、告発を以って疑いの目で見る行為自体も、ちゃんと懐疑的に検証されるべき、となる。
特定の方向に確証バイアスを持っていると、告発の悪意に気づき難いかも知れないが、企業の内部告発受付機関でも、匿名の告発はちゃんと第三者が検証をしっかり行うというのも、発がすべて善意ではないという処に理由がある。

*1:びっくりしたのは研究論文の内容を読んでないと思われる点。不正告発する人が、内容を読まないで告発というのは一般的ではないと思う。最初から、不正と決め付けていない限り...。

*2:名誉棄損の場合、本人が告発事実と見誤った場合には成立が難しいと思われるので、一概に同行為の成立と見做すわけにもいかないと思う。しかし、説明文の文字が不鮮明だったりする部分など、かなり不自然であり、奇妙である。悪意を立証するのは、可能なのではないか。