luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人が無慈悲になれるのは、知らない層(生活保護に関するデマ)。

人が生活保護に対して、何であんなに無慈悲になれる*1のは、実は実情をまったく知る機会がないのではないか、という思考実験の記事を見かけた。→ 資料屋本舗 - 保育所が足りないと訴える保護者にどこまで努力を求めていいのか
最後の結論だけを引用する。

…これには同意するところがあった人が多いと思う。それもそのはず、実は最後のだけは実例を拾い集めて再構成したものだからだ。このような生活保護批判が実際にある。このリストをよく見てほしい。もうお気づきだろうが保育所や高齢者福祉についてうんとうんと厳しいことを言ったらどうなるかのシミュレーションはすべてこのリストを改変して記述した。保育所を求める保護者や高齢者について言ったら猛反発するのに生活保護利用者について同じことを言ってら拍手喝采

http://toriaezumitekitayo.blog88.fc2.com/blog-entry-414.html

...つまりは日常に利用する社会保障政策については異論は無いのに、普段利用することのない生活保護に関しては酷い批判にも肯定的だと言う事だ。
この結論は、同じブログ主が 資料屋本舗 - 生活保護シバキと同じ理屈で他の社会保障制度利用者をシバいてみたら 「利権まみれ」の市民の姿が見えてきた でも披露している。要するに、自分が関係ないから僻んでいるだけ、と。
私はさすがに僻んでいる、とは言わないが、無関係だからこそ安心して叩いている*2、と思っています。


後、色々なデマ、レアであるはずの外国人が「たくさんいると称するデマ」とか、「生活保護者に危害を加えられたと称するデマ*3」とかも、対象者をよく知らない人々に、自分の都合の良い嘘を刷り込むためのデマであろう。
そういったデマは、自分が民生委員を知っているから、自分がソーシャルワーカーを知っているから、と語られるが、実際の民生委員、ソーシャルワーカー守秘義務を持つ故に、その話は、ほぼデマと断定してよい*4


もう一つ。今日、Twitter の TL を見ていて、興味深い示唆を見たので書いておく。議員からの生活保護の押し込みと見られる現象は、実際には「水際作戦」による追い返し、が一時的に無効になるゆえの現象ということである。→ 徳武聡子 on Twitter: "福祉事務所の窓口での水際作戦(違法不当な追い返し)の実情を知らない人は、法律家や支援者や議員が来たら「違法不当な水際作戦が通用しないから適法に申請を受け付ける」ことを「押し込まれた」とか「圧力かけられた」と思うんだろうなあ。"
こう考えると、「水際作戦」も罪深いものである。

*1:実際には餓死者も出る、非常に過酷な状況。

*2:人は反撃がこない対象に対しては無慈悲に攻撃する事が出来る。イジメなどをみればよく分かるでしょう。

*3:実際にそんなことをやるのは、刑務所に入る事を目的とする累計犯罪者くらいしか思いつかない。(参考:書籍「累犯障害者」)  そして、彼らを生活保護者と区別するのはかなり難しい。

*4:関係者が家族であろうと、守秘義務は念押しされるはず。もし、それをしていないなら、該当の人物は不良な業務を行っている疑いさえ発生する。