マービン・ミンスキーの「心の社会」って読んだことありますか?
この本。原書と、翻訳本ですね。
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この本の中で、知能を持たず、特定の対象に対して働きかけるエージェントみたいものが沢山あって、それが相互に関係しあうことによって、人間の認知*1を形作るのではないか、という話。
で、この本に出てくる話を考えつつ、ちょっと思ったのは、そういう社会みたいなものを、一人の人間の中に形作っているというのであれば、相互に意識されていないエージェントもいるのではないかな、と思ったのです。
あまり人気はないけど、『一般的ではない、理論家の理論上の一日 - Togetter』というまとめを作っています。
野尻さんが憤慨している「理論家は一日中、理論と計算(のみ)をやっている」という件も、自分がそれ以外の事をやっている事を知覚していない*2という場合にはあり得るかなあ、と、ふと思ったので。
実際には行動内容なども伴っているはずで、そういう内容が知覚されていない、意識に上っていない、というのは、なかなか考え難いが、認知科学の方からアプローチしたときに、自分が一種の自動行動状態になっていて、なかなか主行動以外を意識していない、というのはあるかもしれないと思った。