luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

自己陶酔で、自分だけの解決法を提示する事、無かれ。

昨日の紹介したブログのコメント欄を覗いてみたら、かなり批判を受けていたのですね。『http://blogs.yahoo.co.jp/paul_smith1969/30107100.html』のことですが。
まあ、医療知識がない相手をあまり叩くのも気が引ける*1ので、対象ブログについてこれ以上書くのは止めますが、こういった意見を提示してしまうような心理について、少し考えてみた。


一般的に、普通の人は医療技術について知識がない。故に解決法を提示すると、的外れになる。
その考察を怠ってしまうのは、つまりは自分の提示する意見が誤っているかも知れない、という視点を失うのは何故か、を考えてみた。
人が嵌りがちな誤った思考、に「自分の思いついた解決法が相手や、提示状況下にとって正しいか、という考察を忘れる。」というものがある。
自分が思いついた解決法が、実は相手にとって負担だったり、さらに窮地に陥らせるようなものであったりする事は十分にありえるわけで、そういった思考に陥らないように気をつけなければならない点は「自分がちゃんと、相手の視点に立って物事を考える事が出来ているか。」ですね。
また、マスコミの場合などにありがちな視点ですが、「実は自分の私憤による意見なのに、大衆という公憤による意見と取り違えている」というのもあります。「それは、皆の意見ではなく、あなたの意見でしょ?*2」という視点ですね。勝手に主語を大きくし、権威付けをするけれど、実は自分の都合の良い意見にすぎない*3、という内容ですね。


組織をまとめる管理者の教育内容の中に、「自分の事を分かってもらう視点ではなく、相手の事を分かろうとする視点を持て」というのがあります。自分の管理手法を相手にわかって貰おうとする前に、多様な行動をする組織の構成員の行動の背景を理解せよ、すれば、相手のすべき行動指針を示す適切な指示を得るから、というメソッドです。
これは何気に大切で、相手の話を聞く、という重視すべき行動と共に、組織管理の上で大きな効力を発揮します。


実際の問題解決方法の提示には、そのような総合的視野に立った提案が必要になるんですね。基本的には、自己陶酔に陥った、他者視点を失った提案が、問題解決の礎になることはないです。

*1:割り箸は CT では映らない等。ちなみに、子供の親は医療機関に行った後に、飲み会に行っていた事実は知らなかった。さすがに、そういう細かい話は知らなかったので。うーむ。その状況で、何であんな本を出したのだろうか。明らかに、それで叩かれるだろうに...。

*2:この突っ込みは、太宰メソッドと呼ばれますね。

*3:某医療ジャーナリストの意見って、実はこれなんじゃないか、と思っています。私憤を公憤と勘違いしているのではないかなあ、と思います。まあ、それ以上に事実誤認が激しい印象ですが...。