長期政権は必ず腐敗するという。絶対君主制*1についても類似であろう。
『恫喝と恐怖が、集団の成長を止めると言う事。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』でも述べているが、恫喝と恐怖の中で管理されているメンバーは、リスクを冒す事を止め、行動が硬直化する。
完全に反論されない地位だったら、どういう事が起こるだろうか。
行動が硬直化することに加え、指導者が明らかに間違った事をしていても誰も指摘しない。それどころか、場合によっては率先して従うふりすら、するであろう。人によっては「従わない行動の密告」や、「嘘によっての他者の地位への攻撃」も起こるかもしれない。
反論されないのだから、指導者の行動は本人以外の判断では是正されない。まさに、指導者は絶対君主となり、自分の指示に管理下の総ての人間が従うことになる。...従順か、渋々かは別として。
人間は、そういう世界で「清廉潔白な行動者」であり続ける事が出来るであろうか?
否であろう。
反論されない立場におかれて、行動を自制かつ自省できる人間は、さほど多くない。
ならば、そういう立場に自分を置かないでいること*2。それが賢明な人間の判断だと思う。
絶対的な指導の地位にいると、自分が愚かな行動をしていても是正できない。
体罰が問題化しているスポーツの指導者や、ブラック企業で自社の社員が自殺しても社会から批判される発言を繰り返すような経営者は、自分が反論されないか、反論され難い立場に居る。...他者からの是正がされない世界の支配者が、自己の支配の及ばない世界から批判される行動を生んでいるのだと、私は思う。
...それなりに目にする光景だけど、人事権を一手に握った人間*3が、得意げに自己論を開帳している光景を目にするが、白けた感想を持つ事が多いんだよね。
「あなた、自分が反論されない理由、考えた事あるの?」って、ね。