luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

実は悩んでます。過剰診療と過剰検診を引き起こす、心理。

...と言っても、自分の事ではなく、社会的な責務の話。
2012-09-07』に書いたのですが、下記に。

luckdragon2009 2012/09/08 04:47
福島の無料検診(県が公費補助を行っているのかな?)でも、不安を抱いた住民が、セカンド・オピニオンを求め、高い交通費と医療費(公費補助は無く、自由診療なので)を支払っての事例が載っています。

> http://mainichi.jp/opinion/news/20120826ddm003040163000c.html
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「小さな結節(しこり)やのう胞(液体がたまった袋のようなもの)がありますが、2次検査の必要はありません」とあるだけで、約2年後の次回検査まで放置して大丈夫か不安が募った。秋田の病院で複数ののう胞を確認、気が動転した。
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多分、福島県の検診の場合、事情が事情だけに、説明には気を使っているはずですね。

そこから漏れたアノマリーだったり、記者の印象から来る推測である可能性もありますが、心理的なものを考えた際に、通常の状態でも潜在して存在するような内容でも、一回意識してしまうとスポットライト効果が発生してしまいますし、意識しないでいようとすると、リバウンド効果(意識下にて、忘れようとするため、さらに「意識する心理」が強化される。)で、さらに強化が起きます。

社会心理学上の実験でも、むやみに間違った知識を忘れようとすると、逆に、間違った知識の方に誘導されてしまうので、そういった行為には十分な注意が必要とされます。
人間が迷信に走ってしまうのには、そういう心理機構が影響している、と一般には解されていて、ゆえに、「人は信じ易きもの(ギロビッチ)」とされます。

これは、かなり厄介な構造であり、かなり気を使うべき内容だと思います。

以前ありました、この話、と同じ構造を持っているように思います。
> http://www.cancernet.jp/kenshin/#con4
> TBS「余命1ヶ月の花嫁乳がん検診キャラバン」の
> 内容見直しを求める要望書提出について
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1.がん検診の有効性とは
がん検診は、それによって、がんが他臓器に転移するなど進行してしまう前に早期発見し、がんで亡くなる人を減らせる(死亡率が低下する)ことが証明されたとき、その有効性が確立されます。早期にたくさん見つけられる(発見率の増加)だけでは、必ずしも亡くなる人が減るとは限らず、検診として有効とは言えません[1]。
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luckdragon2009 2012/09/08 04:59
一般の方って、医療検診と調査行為(臨床試験含む)とが、どれだけ区別できているでしょうか。多分、かなりの部分で、医療行為と混同するはずですよ。

よほどの人(例えば医療関係者ですとか)でない限り。

以前も、抗癌剤臨床試験の説明会の記事で、医療と混同したコメントがかなり散見されたように思います。ロハスメディカルだったかな。すぐに記事は出てきませんが...。

http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20120907

実際、検診対象が増えるという事は、一般の人が増えること。
沢山検診をしたから、人は健康に暮らせるか、というと、そんなことは無いわけで、逆に不健康になってしまう、心理的に、そういう生活に追いやってしまうことは十分に考えられると思います。


...かなり、悩みを生じる問題のように思えてならない。