luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

困窮者に寄って来る、一見親切な人の半分は、問題をもっと悪化させる。

まあ、最近では福島関連での一連のデマ騒ぎや、誇張した悪い情報の喧伝行為を見れば、一見親切な顔をした人が、どんなことをするのか、分かっている方も多いとは思いますが。
あと、実感としては、半数どころではない気もしますけどね。影響としては...。
例えば、『PKAnzug さんの、文春記事関連、甲状腺癌・検査事情説明(含む、経過観察) - Togetter』に関して、『全文表示 | 週刊文春に「言ってないこと書かれている」 「甲状腺がん疑い」記事に医師が反論 : J-CASTニュース』にて。

杉澤医師が会見で配布した正誤表には、「明らかな事実誤認」6点が指摘されている。中でも、記事中の、

「札幌で甲状腺エコー検査を実施した内科医が言う。『しこりのあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の「大人」9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性1人は既に甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています。いくら「5歳以下で5ミリ以上の結節ができることはない」と言われても、今回検査をして、これが出たことは事実です』」

という記述について、

「そのような話はしておりません」

と全否定している。「甲状腺がんの疑い」だとされる、記事中の大きな根拠が否定された形だ。

http://www.j-cast.com/s/2012/02/24123372.html?p=all

こうやって、見事に間違った情報を提示されると、報道されている人は非常に困るわけで。


これについて、江川さんの記事で『Egawa Shoko Journal: 福島の今とこれから、そして報道について考えた』より。

週刊文春郡山市出身の子どもに「甲状腺がんの疑い」という記事が載った時のこと。やはりこの記事は地元の人には大きな衝撃トを与えたようだ。
九州の叔父から「そこに住んでいて大丈夫なのか」と電話があって、記事のことを知った。急いで買って読んで、「わ〜、どうしよう」と思った。でも、インターネットで調べてみたら、医師が記事内容を否定していることを知り、少し落ち着いた、という。
「マスコミは(心配の)火だけつけてくれるから…」

http://www.egawashoko.com/c006/000335.html

...実際、見事に現地の人に不安を呼び覚ましているわけですよね。
この件、関連の togetter をまとめた一人として、消火の一助になったのかも知れないと思っているが、どうだったのでしょうね...。
人の心に安らぎを与えて、正しい情報の提示になりえたのであれば、私の信条として、とても良いことができた、と思ってはいるのですけど。
まあ、ほんの少しの助けに過ぎませんし、私の内容かどうかまでは分かりませんが...。


ちなみに、火をつけた記事や、行った行為について、事実と違う、と追求すると、返ってくる決まり文句に「いや、親切心で...」ってのがあって。でも、私は『「親切心だ」とか「その人を思って」なら、自分が間違いそうなら「何もしない」のが、正解なのでは?』と思います。
自分が、あまり間違いそうもなくて、正しい行為ができるのなら、行動を起こしても良いと思うのだけど、間違いそうなら、そして実際に間違えたのなら、「今、実際に困っている人の対処を間違えたら、その人は、さらに困った事態になるのではないか?」という点に、考えが行くべきだと思う。


...実際、昨日の話『実務的な問題点に到達できないのが、一番の問題点なのだが。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』ではないけど、職探して困っている人に対して、かけられるアドバイスの半分は、それをしたら当事者がさらに困るかもしれない、という事だったりする。
例えば、アドバイスで、さらに職探しに時間がかかったり、さらに困難になるのなら、アドバイスは逆効果になるけど、当事者の視点を持たないと、そういうアドバイスをしがち。
後、困っている人は注意散漫になっている事もあって、そういう点に付込んで、お金をむしり取ったりする人が、大抵現れます。
こういう話題を書いたりすると、てきめんにスパム送信が増える*1事を見ても、そういう事に付け入ろうと、色々探している人が多いんだなあ、という傍証になる。
まあ、猜疑心から、そうではない行為を、変な行為と決め付ける人もいたりして、それはそれで困ってしまう*2のだけど、そう思いがちになるほど、現実に、そういった弱点を突こうと近寄ってくる人も多いのだ。
病気の話では、宗教と物売りと民間療法*3のトラブルはつきものだし、失職*4でも就職詐欺*5と高利貸しが姿をみせないことは無いのではないか?
そして、それらは問題を悪化させ、最初の問題では致命的にならない常態を、致命的にもするので、非常に困った存在である。
だから、ある意味、困窮者には自助を支える事こそが必要であって、余分な事をする「自称・親切な人」というものは、特に必要ないようにも思える*6
...必要なのは公的な行政当局や、福祉専門職のような専門家*7であって、素人の無責任なアドバイスではない。

関連リンク
PKAnzug さんの、文春記事関連、甲状腺癌・検査事情説明(含む、経過観察) - Togetter
全文表示 | 週刊文春に「言ってないこと書かれている」 「甲状腺がん疑い」記事に医師が反論 : J-CASTニュース
Egawa Shoko Journal: 福島の今とこれから、そして報道について考えた

実務的な問題点に到達できないのが、一番の問題点なのだが。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック
最近転職を考えています。前日ハローワークから紹介された某会社に面接に... - Yahoo!知恵袋
労働相談 | TOKYOはたらくネット

最近買った IC レコーダ*8
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*1:通信ログ解析してみると、そういうキーで探している人がいて、そういう視点から、どんなメッセージが送られているか、結構わかります。なので、そういう事をしている人がいる事は、明確に分かります。かなり露骨に分かりますね。

*2:一部、そういう思い込みで、私に名誉毀損まがいの言動をする人も、最近居ました。まあ、私はそういう言動はスルーするので、関連情報を削除して、そっとその場を去りましたけど。少し不愉快でしたが...。

*3:ニセ医療。

*4:ちなみに、自己の利益のために、上層部に嘘を教えて、その企業の重要人物を失職に追いやったエピソードを、本日ヒアリングする予定。これは、いつか紹介する予定。楽しい話題ではないけど、最近は就職難のせいか、こういう話も多い。企業にも、対象者にも迷惑な話だが。

*5:詐欺とは違うが、こういうブラック企業もある。→『最近転職を考えています。前日ハローワークから紹介された某会社に面接に... - Yahoo!知恵袋』 こういうのを見ると、隠れて、IC レコーダで録音とかいう話も、あながち的外れではないのかな、とも思える。

*6:でも、それを指摘すると、何故か怒るんですよね。対象者に損なら、行わないのが、本当の「親切な人」でしょうに。それが出来ないのなら、単なる「迷惑な人」。

*7:例えは『労働相談 | TOKYOはたらくネット』とか。

*8:機能を見ると分かりますが、録音目的というより、観賞用。