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『専門家の譲れない、一線 - Togetter』にも、相通ずるところはあるのですが、ポリオの内容、ちょっと突っ込みいれたくなるところが出てしまう。
昔から、ポリオ生ワクチンの問題に注目してきた人間としては、ワクチン接種時の不活化ワクチンと生ワクチンの抗体価の話*1とか、実際に生ワクチン接種を行った際のポリオ発症の確率*2とか、国産の不活化ワクチンが性能は優秀なんだけど、国産にこだわって結局諦めた経緯とか、輸入した不活化ワクチンを接種している各医院*3の話とか、色々説明したいのですが、要は最後の結論が駄目なのです。
漫画では、しばし待ての選択肢がある、と書いてますが、問題ありです。
確かに、現在、国産不活化ワクチンは四種混合、単独と二本立てで、鋭意認証作業中です。しかし、この作業、昔から結構遅いので有名でして、ドラックラグの問題*4として、結構話題になってたりします。
という問題もありますので、最終的な決断は親御さんがして欲しいですが、私個人の見解としては、輸入版の不活化ワクチンの接種をして欲しい、かな*5。
...って書いたら、既に連載中に、『今週の「もやしもん」/ポリオワクチン・様子をみるのは冒険。: 世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ』で話題になってました。
やはり、実際に接種している病院は、何か言いたくなりますよね。ま、利益相反でもあるので、それを考察した上で、ご決定を。
私自身には利益相反はないのですけど、意見は医療関係者としての知識レベルには達していないことを、申し添えておきます。
関連リンク
『専門家の譲れない、一線 - Togetter』
『第2回ポリオ不活化ワクチン検討会 進展なし|ロハス・メディカル ブログ』
『2011-10-25』
『おとなりの中国でポリオのアウトブレイク - 感染症診療の原則』
『【注意喚起】アジアでポリオが流行するおそれ:未接種が一番危険: 世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ』『今週の「もやしもん」/ポリオワクチン・様子をみるのは冒険。: 世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ』
『国産のセービン株不活化ワクチンは、ポリオ根絶の夢をみるか?: 世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ』『「日本における医薬品アクセス-ドラッグ・ラグの現状と課題-」|メディアフォーラムレポート|日本製薬工業協会』
『ポリオの会 [ホームページ]』
『ポリオ(急性灰白髄炎)|厚生労働省』*6
*1:『第2回ポリオ不活化ワクチン検討会 進展なし|ロハス・メディカル ブログ』より、「OPVだと免疫がつきやすいのは確か(腸管免疫も得られる)で、万が一の流行時のためにストックは必要。ただし、IPVでも合計4回の接種で免疫がほぼ完全となる。」とか。
*2:実際には、厚生労働省の発表よりは高く、WHO 発表値が実態に近いとか。これは漫画でも正しく記載されてます。
*3:神奈川県が緊急輸入を行う話が話題になって、厚生労働省と色々やりあいましたよね。cf.『2011-10-25』
*4:cf. 『「日本における医薬品アクセス-ドラッグ・ラグの現状と課題-」|メディアフォーラムレポート|日本製薬工業協会』
*5:『おとなりの中国でポリオのアウトブレイク - 感染症診療の原則』という問題もありますので。
*6:トピックスに、不活化ワクチンの申請状況の描写あり。