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持病としての闘病を知る(3) 「病気発見時の心構え、周囲への持病告知、諸注意」

前回の話で、「正確な情報把握」が一番大切なこと、と書きましたが、それに対しては少々難しい障害が横たわります。
そこで、そこに特化して、『「持病を自己認知した際」と「周囲の告知」に対する注意』について書いておこうと思います。

この内容は、自分および自己の近しい人の体験を基にしています。また、急性発作などの急激な病状悪化には適しません。自己体験に過ぎず、医療上の適切な情報という視点とも異なりますので、明確に、そこは認識してお読みください。
私のブログのスタンスにも繋がりますが、医療情報として書かれた内容があったとしても、参考程度にすべき内容であり、各自が再度精査して、判断すべき内容*1 *2です。

さて、本題に戻って。
一般に、持病となるような重要な病気は、健康診断や、生活習慣病検診、人間ドック、または、他病の検査時に担当医師が首をかしげて、というシチエーションが多いかと思います*3
基本的には、医療機関の傍らで、検査用紙の内容に愕然とするか、医師のおずおずとした、言い難そうな話で、発端は始まります。
病名は、知っている場合もあるでしょうけど、知らずに、医師から説明されて、冷や汗、という場合もあるでしょう。


さて、その場合、その後にどうするか。
あなたなら、どうしますか?


そして、普通の人なら、どうなると思いますか?
ここで、ワンクッション置きました。考えてもらうためですが、まあ、大抵の人はこうなります。


『ひどくうろたえるか、取り乱す。』
『言葉には出さないが、行動がハチャメチャになる*4。』


ええ、それが当然です。というより、そうしてしまって良いんですよ。
当たり前の反応ですからね。新たに、血圧上がりすぎて倒れてしまう、とかしない限り、そうしても構わないと、私は思います。
でも、ここだけ気をつけてください。

(1) 取り乱していても、自己の健康状態が悪化するような事にのめり込まない。
(2) 友人、同僚であっても、自己の病気の内容を相談する事は避け、よほど信頼する相手でない限り、病気の事は話さない。

この二点は、かなり重要です。
最初の条項は分かりますよね。健康状態に問題があると言われたのに、もっと悪くするような事は避けて当然です。
そして、次の項目ですが、これも実はかなり重要です。
というのには、その段階では、御自分の精神状態はかなり弱体化しているはずです。場合によっては感じられないかもしれませんが、はっきり言って、周囲の何気ない一言に、まるで乱気流の中に居る飛行機のように、精神状態が乱高下する状態になっています。
その時に、不用意に周囲の多くの人に病気の内容を話したら、どうなると思います?
...誓って言いますが、その一部の人の中から、妙な治療法や、妙な宗教を紹介しようとする人が現れます。多分、これはほとんど 99% くらいはそうなります*5
その点は、本当に気をつけてください。


さて、病気の認知時に戻りましょう。
気持ちの動揺が起きる話はしました。しかし、良いですか。
最初の動揺が過ぎたら、ゆっくりと呼吸するように努めて、数時間後でも、数日後でも良いですから、平静に戻ってください*6
そして、じっくりと考えてみてください。病気にもよる*7と思いますが、多分、それまで平静に暮らして居た訳です。
よって、その考えている数日で、病態が手遅れになったり、症状がひどく悪化したり、という事は、多分、起きません*8
そこで、精密検査、再検査、病気によって手段は違いますが、自己の病態の把握、という段階に進んでください。
この段階で、幸運にも誤診だった、もしくは、検査値は外れたけど、実は病気じゃあなかった、という事もありえます。まあ、その時はお祝いでも、どうぞ。


ただ、この段階で、それなりに悲観的な観測は出ていると思うので、その点は覚悟して、検査などの行為に進んでいってください。
そして、検査などの行為に伴って、医療関係者に病態を聞いたり、今後の見込みとか、病気の詳細、特に近いうちにやるべき自分の行動について、確認をしてみてください。病状の進行とかを、ゆっくりで良いので、聞いていきます。
セカンド・オピニオンも得ることができます。医療機関によって、それぞれ色々あるとは思いますが、冷静なセカンド・オピニオンを得ようとする行為には、特に異を唱えないのが普通*9です。


ここで重要なのは、ひとまず時間をかけて、自分の病気を認識することです。色々調べても良いですが、あまり細かく調べすぎず、ひとまず概要を知る、という感じが良いと思います。
人間、大変な事態に直面したときには、まず、拒否感情が働きます。「私は、病気なんかじゃあない、健康体なんだ。」と誰しも思おうとします。
でも、本当に健康体かどうかは、検査や、調べないと分かりません。
で、落ち着いて、時間をかけて、その状態を認識しようと試みずに、自分の感情で拒否しようとすると、その心理の間隙につけ込まれて、変なニセ医療みたいな内容に取り込まれ、正しい医療情報から引き離される事になります。
病気発見時の心構え、というのは、そういう意味で非常に重要な局面ですので、その点、心しておいてください。


また、ここで述べた事柄は、今後、自分の病気の内容を人に話す上での注意事項にも繋がります。その後も、自己病状を話すのは、必要最小限にしておいた方が良いです。
既に話しましたが、怪しい人が出現するのを避けるのが最大の理由です。また、人は簡単には自分の罹っていない病気に理解を示すことができない*10のも、理由です。哀しい事ですが、人の病気に関する偏見は、結構根強いんですよ。


さて、ここまでの内容で、『「持病を自己認知した際」と「周囲の告知」に対する注意』について述べました。
もし、自分に重大な病気、事故などによる障害等が降りかかってきた際には、参考としてみてください。
この内容は、私の体験上に基づくだけの内容ですが、書いた内容が役立つことがありましたら、幸いです。

関連リンク
病気に関する質問に、WEB上でご回答頂ける医療関係者様を探しています - Togetter
http://www012.upp.so-net.ne.jp/mackboxy/Health/

*1:医師法上でも、例え医療関係者であっても、直接会わずに診察等をする事はありえず、示された情報も、それに準じますので、これは本来の Web 上の医療情報も同様なのですが。そして、私は医療資格者ではありません。まあ、プロフィールにも、そう書いてありますけどね。

*2:医療資格者の場合、緊急避難的に医療情報を提供したり、簡易的な問診を行うことはあるかも知れませんが、あくまでそれは緊急避難的でしょう。なので、『病気に関する質問に、WEB上でご回答頂ける医療関係者様を探しています - Togetter』で取り上げられている内容は、色々問題あると思います。これは余談ですが。

*3:ちなみに生来のものや、事故発生などは除外しています。まあ、その場合にも医療機関の位置は変わりませんが。

*4:これは、内心の動揺を言葉に出せないでいるから、こうなりますけど。

*5:私の場合、話す相手はかなり限定していましたが、それでも変な人は現れました。なお、私の場合は、法務関係者も多かったため、守秘義務について厳密な人が多く、そういう意味では自己持病の情報が拡散しないで済んだのは幸運でした。生活環境によっては、周囲に噂好きの変なオバサン、オジサンが居る場合もあると思うので、そういう場合は、本当に気をつけてください。それこそ、「あかつき」問題みたいな事になりますので。ご参考→『http://www012.upp.so-net.ne.jp/mackboxy/Health/

*6:時間はかかるかも知れませんが、努めて早めに。

*7:脳溢血などの急性のものは、駄目なので、残念ながら除外です。

*8:もう一度、念押ししておくが、病気にもよるので、宣告時には、そこだけは医師に確認しておいてください。

*9:医学的には、基本的に妥当な行為ですので。ただし、ドクターショッピング的な行為は止めておいた方が良いです。それは妥当な行為ではありません。行動は冷静かつ、慎重に。

*10:ちゃんと理解を示せる人徳豊かな人もいますが、大抵そういう人は自身も健康上の問題を抱えていたりします。そういう経験が人徳を形成していることも、かなりあると思います。