luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

エターナル・サンシャイン 〜ちょっと奇妙な恋愛風景〜

[]
SF作品かと思っていたら、案外チープな感じの 近未来的 SF 医療系ドラマ*1でした。


(以降、少しネタばれあり。)
ほんの少しテーマが被るかも、と思ったのは「時計仕掛けのオレンジ」です。頭の中で起きている現象*2をちょっと暗い感じで描いています。
記憶消去の医療機関の職員が非常に非道徳的であり、記憶消去の業務を悪用した行為までしていて、おまけに、その毒牙は主人公にもろ関係する、という、なかなか極悪な物語。助手のもう一人は業務中に何やってるの?*3...てな感じですよね。
助手がへまをやって、医療機関の管理者の医師*4がフォローに来るのですが、この医師まで、実は...というのも、ちょっと興ざめでした。


ラストは、医療機関の受付嬢が、自己の過去の起きたことを思い出して、内部告発みたいな事を、過去に医療機関にかかったお客さんに知らせたお陰で、まあ、ハッピーエンドみたいな感じですが、ちょっと色々頭に引っ掛かった感情が残る作品です。
なお、記憶消去に関して、病気に例えて、頭の損傷の極小さを強調するのですが、はっきり言って、ここらへんには嫌悪感が残ります。


...まあ、ちょっとカルト的なものがある作品ですよね。そういうものが好きな人はハマるかも知れませんが、そういう処が心配な人は、レンタル*5とかにしておいた方が良いかもしれない。

*1:ちなみに、この映画の描写は多分、SF設定だから、構わないのでしょうけど、脳神経系の学会から、文句は出なかったんでしょうか。いわゆる現在、こんな医療がある、みたいな描写になっていて、ちょっとその点でも異様な感じです。

*2:基本的に、対象者は寝ている、という設定ですね。自分の記憶の世界での戦い、みたいな感じです。

*3:まあ、そのお陰で主人公は危機を脱するのですが。

*4:そういえば、この映画、助手が医師かどうかは描写がありませんね。まあ、映画だから良いですが、何か、その意味でも嫌な感じ。

*5:私は友人のを見せてもらいました。で、買うのは止めました。