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裁判が始まるとき(と、ほんのちょっとの補足)。

昨日、ネット情報を探していたときに、裁判関係で、訴訟の始まる記載がある記事はないかなあ、と探していたんだけど*1、ちょうど弁護士さんのブログで、医療関係の訴訟を手記風にまとめた記事があったので、今日はそれを紹介します。
物語 医療裁判』というサイトですね。
病状の進行や、裁判の開始について記載があり、今はちょうど起訴と、事件事案の記者会見に原告側が臨んだ記事までが載っています。


で、私は別の場所でもよく書くと思うのですが、本気で法律行為を行うとしたら、法務職の協力は必須です。で、これも良く書くと思うのですが、きっちり相談料払って、弁護士等に相談してください*2
まあ、大抵五千円*3くらいですし、法律に関する決まりごとというのは、本職でも、全部把握するのは困難な内容です。
確かに、本人訴訟は行うことができますし、弁護士さんに払う費用を考えると、悩むとは思うのですが、本人訴訟って、相手が法務職なら、基本勝てませんし、よほどの法務知識がないと、大抵ぐだぐだになっちゃいます。
真面目に、法律行為*4を考えるのであれば専門職への相談は必須と考えておいた方が良いかと思います。法律行為を、思い込みで結構捉えている一般の人というのは多くて、結構間違えてしまうことが多いと思うのですね。


今回紹介した記事群では、『⑬大阪弁護士会⑭法律事務所 | 物語 医療裁判』が相談の場面になっていて、ここでも相談料は五千円*5になってますね。


細かい内容は、今回紹介した記事を見てもらうのが良いとして、私が最後に触れておきたい事があります。一般の人が、裁判に関して誤解している内容についてです。
それは、この記事群の冒頭にも出てきて、結構大切な事なのですが、「裁判というのは争いを裁定する手段であって、事実を明らかにする手段ではない。」という事です。


ドラマの台詞などでは、よく、これで事実を明らかにする、とか登場人物が語っていたりしますが、裁判では争うと決めた事、争点に関しては立証し、論理的な筋道を明らかにしていきますが、そうと決めなかった事については、特に触れません。
また、基本、事実と異なる証拠を使用することはありませんが、証明の過程で、本来の事実関係とは異なる把握状態となってしまう事もあり得ます。


これは、ある意味、争いの中で、法廷戦術があるため、仕方がないことで、いわゆる科学的な実験計測みたいな、証明が行われるわけではありません*6ので。
ただ、裁判の中で、起きたことの事実関係を明らかにするように求める形での訴訟の進め方というのはあるとは思いますが、それが絶対的な方針という訳にはいかないので、その点はある意味覚悟しておいた方が良いと思います。


そういう意味では、所詮、訴訟は争いでしかないので。争いにならずに、相互協力しての解決を望むのであれば、別の方法を考えた方が良いと思います*7
訴訟は、強制力があるため、本当に争いになった時には、強力な手段ではありますけどね。


...今日は、訴訟、特に民事訴訟についての記事を紹介してみました。

関連リンク
物語 医療裁判
法テラス 公式ホームページ
http://www.houterasu.or.jp/eastjapaneq/link.html

*1:私が書ければよいのだけど、私は企業間の訴訟しか経験ないので、ちょっと不適切だし、片手落ちになりそうだったので。

*2:無料相談もありますが、ああいう処へ行く人の中には、本気で訴訟するの?的な人も多く、弁護士さんもいまいち相談に乗り切れない場合があるので。そういう意味では、本気で考えているのであれば、最初から有料相談に赴いて、弁護士さんの該当分野の経験も確認したほうが良いと思います。

*3:報酬表は、各自事務所で異なるので、違う場合もあります。ご確認ください。

*4:これは訴訟に限りません。場合によっては供託などの行為も。

*5:多分、大抵そのくらいだと思う。大昔に、司法書士会が相談料の相場観を議論していたときに、弁護士会がそのくらいだったから、と話題になってましたし。

*6:自分に不利な証拠には、積極的に言及しませんし、争いごとである以上、事実把握に互いに協力する訳でもありませんから。

*7:その中には「和解」という内容もあるかと思います。