luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人の死因は意外に分かりません。

身近な人が死んだ方には既知の事と思いますが、死んだ際に必要となるのが死亡届*1です。
これの片方は医者が記入する事になってて、死亡診断書として、死者を診断した医者が書きます。病院などで救急搬送された後での死亡や、闘病での死亡などでは看取った医者が書くことが多いと思います。
長い間の闘病で死亡した場合や、交通事故などの重傷を負う死亡の場合*2には、結構明確に死亡原因が分かりますが、その際にも死亡診断書に書かれる死因は、直接の死因になるので、読んでも案外意味不明だったりします。
死因に限らず医療情報っていうのは、専門知識が無いと読みこなせませんし、高齢者の死亡の場合には、肺炎等、案外実態と違う印象の情報だったりして、死亡診断書読むのも難しいなあ、と感じる事があります。実際、書いてある情報って、結構素っ気ない内容なので、そこから起きたことを読む取るのは難しいでしょう。
本当の死因を探すのは、解剖という事になるのでしょうけど、そこまでする人は少ないし、事件性が感じられないのなら、そこまでする義務もありません*3
よって、名前が知られた誰かが亡くなった際にも、そこからの情報の報道になるので、死因の報道が無かったり、事故死、病死など単純な情報の報道になる事が多いようです。
その情報に満足できないと、実際の情報に直接に接していない他人は無責任にも、憶測や想像や推測の死因を語りたがりますが、実際の死亡診断書でもその程度なので、裏付け情報についてはまったく取れないと思います。
死亡診断書や、死亡の際の医者の診断だって、明確な直接死因を簡単に断定できないのですよ。
死に直接接している医師でも、そういう事から断定調では語りませんが、無責任な方々は、とかく妙な自信を持って亡くなった死因について語りたがります。それこそ、死んだ本人が苦笑いしてしまう程に。


死者は反論できません。
死に際し、それに乗じて無責任な事を言いたがる人は常に出現します。しかし、その意見には「反論しない事をいい事に、それに乗じる」という色がつく、という事も意味します。それを意識して頂きたいと思います。

*1:ここから埋葬許可証、火葬許可証などの必要届けが行える。ここを間違えると、下手をすると違法行為になってしまう事もあるのでご注意。一般的に事件性が無いと問題にはならないようですが、最近も妙な逮捕報道があったので、気分的には微妙です。警察署に遺体を運んで、死体遺棄罪で逮捕されちゃった件ね。詳細が分からないので、これ以上言及しませんが。

*2:調べたら、原因となる車を判別するために、解剖する事はあるようですね。

*3:逆に事件性を疑われる場合には、ちゃんと解剖されます。検視によって事実関係が確認されます。