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世代の違いを馬鹿にせず、交流を描いたのが良かった。映画「マイ・インターン」

この記事は、映画のネタバレ要素はあまりないと思いますが、一応、ワンクッション付けておきます。

気まぐれで衣料ショッピングサイト運営会社の社長が募集した、シニア・インターン*1と、その会社の社員、特にその彼を部下にした社長との交流を描きつつ、その彼との友情を育んだ社長の、とある経営的な決断の出来事までを描き、不思議な温かみを鑑賞後に残す、映画。
色々な出来事が起き、時には「え〜、そんな事するの?*2」という事もあるけど、人の歩んだ人生の重みとか、経験が生むアドバイスの温かみとか、いろいろ考えさせられます。
特に、年齢を重ねると、変な処もあるので、そういう部分を拾い集めて色眼鏡で見ようとしてしまったりします。また、若い人間の方で言うと、その愚かしさ、みたいな部分も強調する事をしてしまったり。そういう事はせずに、互いの世代を越えての素直な会話を、普通に描いている内容が良かったです。


実際の生活を思い浮かべてみると、互いの年齢が違うと、実はさして年齢差がある訳でもないのに、妙に年齢差を強調したり、互いに交流できるはずがないとか言ってしまったり、年齢差からくる考え方の違いやら、行動則の違いやらを、必要以上に強調したりする人の言葉に、ウンザリさせられる事が多いです。
そして、年齢が違っていても普通に交流できる部分であるとか、互いに共通に悩む部分、共通に愉しむ部分、そういう部分に目を向けない、不思議な行動を「?」な気分で見つめていたりします。
そういう、普段の奇妙な風景を感じずに、普通に当たり前に人間的な交流をする、という部分の描写に終始した事が、とても良かった。


現実でも、妙な先入観なく、普通に会話できるはずだと思うのですけどね。
重たく見る映画でもないし、そんな世代間の交流を、笑いと共に観たければ、お勧めできる映画です。
映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト

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*1:インターン制度は、給与が十分に支払われる雇用関係ではないので、あまり良く思われていない一面もあるようだ。ただし、映画はその部分には触れない。映画で、この要素は、シニア、つまり高齢の社員が、社員の平均年齢が非常に若い会社に雇用されるキッカケの要素に過ぎない。

*2:メール削除の一件。