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公正世界は、それを維持しようとする人たちによって維持されている、限定の領域。

公正世界神話、もしくは公正世界仮説という思考があります。
世の中が公正で安定した世界である、という考えですね。そこから、色々な内容が発生し、時に憂うるべき被害者非難がされます。
でも、良く考えてもらうと分かりますが、公正世界って、それを維持させようとする精神を持った人たちの限定的な領域でしか、存在しえないモノ、なんですよね。
公平な契約関係を結ぼうとしない限り、契約は有利な側が要求する内容が優先されがちですし、非正規労働者が虐げられ、仕事内容の割に低給与であったり、派遣虐めがあったりします。
また、犯罪は誠実なる人間に突如として発生する、理不尽な害悪です。
自分にとっての公正な世界を夢想するのは構いませんが、その世界はあくまでも限定的な領域にのみしか、存在していない、という事を意識していないと、人は公正世界仮説により、不幸な出来事に見舞われた人に不適切な評価をしてしまいますね。


参考記事:人はなぜ被害者を責めるのか|心理学ミュージアム