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観終わって、何故か哀しい気持ちが去来する。「博士と彼女のセオリー」

ネタバレ、とも言える記述があります。鋭い人は気づいてしまうかも。筋を知らずに、純粋に愉しみたいのであれば、読まない方が良いかも。

スティーブン・ホーキング博士と、元妻ジェーンとの半生の映画。
最後の方のシーンで、博士は子供たちをみて、既に妻ではないジェーンに、僕たちの成果だ、と語る。お互いに愛していると言い、病気を知り、結婚し、子供をもうけ、そして...。
映画を観続けていくうちに、予感があった。これはもしかしたら、そうなってしまうのではないか。
予感は的中する事になる。最後まで観ればわかるが、私が的中するであろうと考えたジェーンとの物語は、やはり予想した通りになってしまった。
冒頭で、ジェーンに、「我々には敗北しかない」と語られるのだが、ジェーンはそれに抗おうとする。しかし、多分、実際の生活で、ALS という病気は、互いの愛情に大きな影響を及ぼしたのだと思う。
映画は、勿論、希望を携えて、物語を描いている。ただ、私は、博士の大きな悲しみを感じてしまった。
勿論、感じ方は人それぞれだから、私の感想を人に強いる事はしない。これを二人の勝利と感じる人もいるだろう。ただ、私にとって、やはり結末はやるせなかった。
...もしかしたら、私自身が ALS の大きなものではないにせよ、日々のハンデを感じて暮らしているからかもしれない*1。病気がなかったら、二人はどういう人生を歩んだろうか。ちょっと、考えてしまった。

博士と彼女のセオリー | Movie Walker

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*1:そして、日々の暮らしに大きな影響を及ぼすものでは無いほどの、このハンデも、大袈裟に言う心無い人は居る。この件は、いつか書こうと思う。