luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

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共依存の関係に、陥っていませんか。

先日の 今だから知りたい放射線の話(きくまこ大人かふぇ) は、色々と得るものが多いイベントだった。沢山の話題があったのですが、その一つで、菊池さんから語られた「共依存」というのは、重要な示唆と思われるので、ここに紹介する。
カウンセリングサービス■心理学講座「共依存から抜け出して対等な関係になるには」 より、

いつも何らかの問題を起こす人と、その人を「私がいなくちゃ」と支える人の関係が、共依存です。問題は、浮気、借金、ギャンブル、アルコール、暴力、暴言、薬物など様々ですが、本来ならその人自身が解決していかなくてはいけない問題を、自分が犠牲してまで助けようとしてしまう人がいる限り、その人が起こす問題を自分で解決していくことができません。支える側の人も、自分が幸せでない状態であっても、支えることで自分の価値を得ようとしているので、離れてしまっては価値を得ることができなくなってしまいます。そうして、お互いが、お互いに依存しあっているのです。依存が悪いわけではないのですが、共依存はお互いが決して幸せにはなれない関係性なのです。

http://www.counselingservice.jp/lecture/lec402.html

要は、誰かの問題を本人が解決するのではなく、誰かの近くに居る人間が解決しようとするために、本来は問題解決が幸せな筈なのに、問題解決しないで現状維持を続ける事が幸せになってしまう関係です。
共依存からぬけ出すには? は、薬物依存者関係サイトにある記事ですが、ここでも共依存の関係が紹介されています。
私は、その場で、冗談めかして「体制に依存する、反体制」と言ったのですが、実は、自分では「的を射ている」と思っています。
つまりは、政治的な活動も、本来は体制的な権威に対抗し、正しい新たな政策なり、政治集団を生んでいく事が重要な筈なのに、体制と思われる集団や、制約を攻撃していることに依存してしまうために、その体制が維持されている状態を望んでしまっていないか、という事です。
こういうと、何故か反体制側のみに着目してしまいますが、実はそれは片手落ちで、共依存は双方なので、体制側とされる側も、それを維持させてしまっている*1という状態になります。
どちら側に考えるにしても、現実的な対策を採るために、一度、「自分自身のために行動するのは、どうすればよいのか。」を考えなくてはいけないのです。
この関係は、政治的な内容だけではなく、反原発運動や、反医療の運動にも、構造的に見られるように思います。例えば、福島周囲の避難者と、その支援者の一部にその傾向が見られるように感じています。また、反ワクチンなど、強硬的な主張をする集団は、ワクチン被害者と類似の関係を持っているように見えます。
真に問題を解決するためには、問題が維持されるのを望む関係性から離れて、「正しく問題解決されるためには、どう行動したら良いか」を考えて行動するのが重要、だと思います。
人間関係には、緩やかな依存があるのは普通だと思いますが、それが共依存のように病的になってしまうのは、適切な関係とは言えないのではないですか?

*1:例えば、対抗する側の政策を何らかの形で成立させる手段を総て奪ってしまえば、決して、その側は政策を立案できません。その上で、その集団の政策立案の無さを批判するのは、矛盾ですよね。