luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

その場の多様な状態の人に、どれだけ気づく事が出来ますか。

先日、同僚の結婚式帰りの女性が、小さな声で愚痴っている風景を目撃してしまいました*1
「私も祝福してあげたくない訳じゃない。でも、自分が得ていない幸せを強く意識される場に居るのは辛い。その気持ちに辛く当たらない場なら、言葉を選べたかもしれないのに。」
...何か、周囲に衝突してしまう出来事があったのでしょうか...。
人が簡単に結婚に至るのなら、そうなった事をことさらに祝う筈もなく。祝うべき大きな出来事なら、それを逃して辛い思いをしている人も、きっと、それなりに居るはずなのにね。結婚式の参列者総てが、本当に幸せであるのは理想ですが、そうでない人が居て、時に、居たたまれない感情に至る事もあるのは、意識していたいです。既婚者も、単純に幸せに酔える人だけじゃない。


優先席に座る、術後の治療者、内臓疾患の持ち主、妊娠初期のまったくお腹が目立たない、でもとてもつらい時期の女性...、みんな優先席が必要な理由を持ち、でも、外見上でその印が見えないから、それが明確に見える人に罵倒される。
妊娠初期の不安定期なんて、積極的に安静にした方が良いのにね。でも、本来必要な筈の「マタニティ・マーク」を、その時期に使うと、適切な使用方法*2なのに、お腹の大きな時期につけるものだと勘違いしている人たちに、文句言われる事もある、との事。
過去、シルバーマークと呼ばれていた場所が優先席となったのは、ケアが必要な対象を適切に変化させたから。その意味では改善は起きたけど、外見上から分からない、それぞれの負担を、人は正しく認識できているだろうか。


最後に、私の話。
多くの多様な場面の、多様な人々と同様に、私も人に秘めた秘密があり、人生上の負い目も、辛い話題も、実はある。
普段の生活で、基本的にはそれは見せないけれど、相手があまりにも無神経だったり、自分が内に秘める気持ちを、考察を無視して、人の所作の意図を歪めるイメージを流布するのは、私の一番嫌いに思う事。
私という、個の人間についての考察、そういったミクロの視点に至っても、私の内面の心が見えないという、他の問題と共通の因子が存在している。


総てを同時に簡単に解決する事は出来ないが、共通するのは、自分の気づいていない、決めつける事が出来ない事態が常にある事を自覚している事。そして、その事態を理解するために、会話することを忘れず、未知を既知に変えていく努力を続ける事だと思う。
人には秘めておきたい事情もあるから、総てを知る事は出来ない。とすると、会話を続けても、未知であり続ける事を、念頭に置いておかなければならないのかも。
それでも、多くの未知を既知に変えるべく、私や、他者へ会話を続けて行こうとする人を、私は好きです。まあ、日常会話が普通にできる事、が、私の相手に対する評価です。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック にも書いた通りなんですが、日常会話が普通に出来る、って実は、とても大切で、大事な事だと思ってます。

*1:個人を特定できる情報を出来るだけ除外して伝えています。もし、身近な誰かを連想してしまったのなら、それは気のせいです。 ...ただ、そうういう、思い浮かべた人が時に辛い思いをしている事がある、という多様な状態を思い浮かべる事が出来るのなら、それを維持してほしい。

*2:そもそも、妊娠初期の、外見からその状態が分からない時に使うのが、本来の使用方法。→ 優先席でのマタニティーマーク 「妊娠初期の妊婦は、お腹は目立たなくても上記の悩みを抱えていることがあります。マタニティマークは、このような目には見えないつらい症状を知ってほしいサインです。」