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自己感情を抑えて、法議論を行うことの難しさ

結局、該当判例を閲覧する人が現れて、判決の概要が公開されている訳*1だが、コメント欄や周囲の論を注視していくにつれ、感情論で感覚のマヒしがちな人間社会の対策として、刑法の各種仕組みがある。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック で書いた内容は、やはり間違っていなかったのではないか、という感を強くする。


一言で言えば、自己感情を抑え、冷静な議論ができる状態に全然なっていない。


判決文概要は 「強姦罪に問われた27歳男性に逆転無罪の判決」の判決文内容の紹介:2014年9月 - Togetter 例の強姦事件の判決 - Togetter にある。
一見するに、推定無罪を厳密に適用しているように見えるが、多分に境界線上にあり、各自の「推定有罪」の感情を試す試金石になっているように見える。各自が主張している内容が、法の他の部分とバランスを欠いていたり、別の点での事件を誘発しそうな考察が抜けていたりするのが、その根拠である。
細かい論点に言及することは避けるが、各自の自己感情を抑えることが難しい側面は、社会に於いて私刑めいた行動が目立つ側面と、裏腹なように見えた。裁判でも「社会的な制裁を既に受けており」という表現が判決文に出ることはあるが、まさに、社会的な制裁を行う感情が非常に強いのだな、と感じた。

*1:なお、どうもコピーが取れているようなので、場合によっては判決文全文が公開される可能性もあるように思う。また、これだけ話題になる可能性のある判決文であれば、判例タイムズに載りそうな気もする。