luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

社会心理学の実験、としては適切ではない疑いあり。「What would you do?」番組の結果。

記事 泣きはしないんだけど、自ら冷静に抗議する行動の大切さを考えた。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック の続き。
実際に、こういった実験は良く社会心理学の分野で行われます。
とある場面設定を用意し、一部の人は演者を配し、実験対象者の行動を記録します。電撃実験*1とか、色々。
社会心理学の実験は、嘘をついたり、倫理的に問題が多い事もあるので、倫理委員会に審査をかけます。あまりに倫理的に良くないと、制止がかかったり、実験に手直しがされたり。
テレビ番組は、多分、社会心理学の分野と意識せずにやっている可能性がありますし、学問上の倫理委員会の判断は仰いでいないでしょう*2。また、査読を受けた論文内容という訳ではないので、実験結果が正確か、というとそうではない可能性もあります*3
というのには、こういった実験は演者の感情移入度や、演技に左右されることも多いし、サンプル数があまり多くないというのと、設定場所によっては結果に変化が現れそうな内容と思えるからです。実際にサンプル数を多くすると、実験とばれる可能性も多くなるので、非常に場面設定が難しい実験のようにも思えます。
なお、実際に社会心理学の実験であった場合には、実験対象者は総て募集された人*4ですし、実験終了後には、伏せられた「真の実験内容」は全員が説明を受け、真相が明かされるようになっています。

*1:衝撃を受けた演技をする俳優を相手に、実際には電撃を与えない実験装置のゲージを、どのくらいまで上げられるかの実験。

*2:もし、仰いでいたらごめんなさい。

*3:ただ、正確を期しても、ニューヨークのような都会よりも、テキサスの方が介入が多い結果は変わらないようにも思えますが。観測結果が微妙に変化するかも。

*4:ただし、実験の真の内容は伏せられている。