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luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

ダイエット論にはトンデモ多い、と思ってたら、出産の記事に類似の内容が潜んでた。

ちなみに、基礎理論として骨格の理論「体重 1Kg 減らすためには、消費カロリー 7000kcal*1 」というのを頭に叩き込んでください。そこだけのチェックポイントで、半数のダイエット論のトンデモは駆逐できます。
記事は知らなかったのですが、少し前から酷い記事だというのは話題になってたらしい。→ はてなブックマーク - 朝日新聞デジタル:赤ちゃんを「ツルン」と産みやすく - 北海道 - 地域
ブックマークのコメント欄を読んでみると、色々物議を醸し出している事が分かる。...私は 出産は最高のダイエット?デトックス?(新聞記事にツッコミ) | 宋美玄オフィシャルブログ「~オンナの健康ラボ~」Powered by Ameba の記事を読んで知ったのですが。
上記記事より引用。

こんなことも書かれています。

出産に備えて体力は重要。陣痛から出産まで一般に7〜15時間。その間に体重が3〜4キロ(赤ちゃんの重さを除く)も落ちるほど体力を要する。

えーっと、数時間で体脂肪が3〜4キロも落ちるほどエネルギーを消費するってことですか?

ん な わ け あ る か い な!

確かに赤ちゃんを産んだ後は赤ちゃんの体重分よりもさらに体重が減ります。

でもそれは、

羊水
胎盤
出血(もともと血が増えていた)

が出たからです。

http://ameblo.jp/son-mihyon/entry-11733483245.html

解剖学的な事は、お医者さんである引用先のブログに任せて、私は消費カロリーの処をもう少し詳しく書きます。
つまり、先の記事では減った体重を、何故か後産とか羊水とかに考察がいかず*2に、消費カロリーとしてしまっているのですが、少ないと見積もっても、3kg という事なので、消費カロリー計算では 21600kcal という膨大な量になります。
これは「どういう量としてイメージできるか」というと、一日の摂取カロリーのおおよそ 10倍です。
数時間という事なので、多めに見積もって 10時間としても、2160kcal/H という事になりますが、スポーツである「水泳(平泳ぎ)」などでも、そんなには行きません。大体 600kcal/H *3くらいです。
出産が部分的な組織の拡縮である事から考えても、そんな大きな消費カロリーは無いはずです。
もし、何かそういう特異な体組織の活動があるのでしたら、新理論として論文が書ける*4と思いますので、件の助産師はちゃんと調べていただくとよいと思います。


ダイエットとして語られるような場合、煽りの部分で*kg 落ちる、と書かれていた場合、この出産の時に見られるように、失われる何らかのものに視点が行かない場合があります。
今回の出産の場合は胎盤とかですし、ダイエットの場合には汗*5とか、下剤的効果によるものだったりしますから、減る体重に消費カロリーを掛けて、「そんなわけないだろ」と突っ込むことは、結構大事だと思います。

*1:正確には 7200kcal = 90単位(x80kcal)だと思います。ウェルネスリンク - WellnessLINK でも 7000kcal になってますが、正確には 7200kcal。

*2:助産師が後産、つまり胎盤とかに思考がいかないのは色々歪んでいると思いますよ。出血なども含め、普通にある事でしょ。

*3:参考 商品・サービス(個人向け) | タニタ 10分、60kg で 105kcal 。

*4:実際には、そんな論文は存在しない。

*5:結果脱水状態になったりする