luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

血液型を聞く企業、まだあったら、避けた方が良いと思うね。

身近ではなかなか聞かない、ブラッドハラスメント、日本語で言う処の「血液型差別」について。
普通には聞かない話ではあるが、他愛のない会話の中にたまに出てきて、日本人の血液型ステレオタイプ思考の蔓延について、嫌だなあ、と思う。
血液型不採用対策♪: 転職相談特別コラム『ココだけの話』 より。

血液型不採用対策♪
面接で血液型を聞く社長や担当者がいます。

「B型と言った瞬間、顔色が変わって
 不採用になりました・・・(涙)」
そんな話、よく聞きます。

これ、本当は聞いちゃだめなんですよー!

本人の責任とは関係ない部分での「差別」になるからね。

http://column.in-shoku.info/article/107344700.html

これは、2008年の話だけど、まだあるのかな。あるとしたら、そもそもがやってはいけない事なんで、そういう企業があったら、企業名を明確に出して、そんな企業には応募しないように働きかけなければならない、と思う。...ちなみに、社内従業員を考えると微妙だけど、そういう会社は潰れて良いと思います。


そもそも、血液型で性格が決まる、という根拠が分からない。性格に四種類しかないのか? 日本軍が血液型の研究をして止めたとか、実際の研究上でも、否定*1されていたりしているのを知らんのかな。


実質上の決定要素の不足という視点もある。
性格という複雑な内容*2を単純要素で決定できるか、という理論の根幹がおかしい事に気が付かない、という状態は、本人の非論理性を証明する。よって、そっちの方が、下手をすると血液型ステレオタイプ思考より問題かも。
思い込みによって他人を処断する人は、結局のところ論理的思考ができないので、組織の上に立たせたら、非常に危ういことになる。自分の非論理的な思考で、組織内の人を困窮させかねないから。


上記の記事にも載ってますが、私は聞かれても血液型は答えません。多分、ごまかさずに「自分の血液型、知らないんですよ?」と答えると思います。何で、とか言われたら、必要ないから、と言います。実際、稀にしか存在しないような血液型以外は、実際の輸血時に血液型が判明しても特に問題おきませんからね。
というより、輸血などの場合には、本人の血液型の申告違いや、亜型の存在による適合不備の問題により、実際の血液を使用しての交差適合試験が行われるのが普通です。理由については http://www.hokkaido.bc.jrc.or.jp/medical/medical_info002.html 「血液型を知っておくこと」は、重要ではない。...そもそも、血液型は抗体分類法であり、本当の血液型分類は多様で曖昧。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック あたりをご覧ください。
前の資料 http://www.hokkaido.bc.jrc.or.jp/medical/medical_info002.html は、亜型を考察した輸血時の血液型判定なのですが、ちゃんと最後に「ただし、輸血の最終可否判断は交差適合試験により行って下さい。」と書いてあります。
たまに、そう答えても納得せずに、両親の実子である事を疑うような変な言動をしたりする嫌な人もいますが、それには「両親から、常識的に考えられる組み合わせの血液型以外の子供も生まれるのに?」と言ってみましょうね。ちなみに、資料はここです。→ 本当の親子関係で、ABO型判定での一般系にならない場合。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック
他にも、幼少時の血液型判定が揺らぐ話をしたり、血液型亜型の話をしても良いと思う。私も少しだけ血液型の話を書いているので、参考にしてもらっても良いです。基本的に、エビデンスを基に記事を書いているので。
でも、血液型について言う人って、そういう多様な状態の血液がある、というのを知らない。「日本人のABO血液型分類が、四種類のほぼ均等な分類で、それは日本人の偶然の遺伝子傾向に過ぎない。」という事とか知らないんですよね。単純に、無知は無知であることを認めればいいのに、無知を根拠に他者差別をするなんて酷い*3、と思います。


ともあれ、血液型性格判断自体は、非論理的な差別論なので、見つけたら、その組織や、その人の非論理性を証明しますので、他の事項の非論理性を考察して、お付き合いを避けた方が良いと思います。どうしても付き合わなければならないときには、その非論理性がいつか他の事項でも出てくるかも、という含みを以って付き合うのが良いかも。
私は、そういう人は嫌いなので、基本的には身近に置きたくないですけどね。他の偏見も、すさまじい事が多いので。

*1: 参考 「血液型と性格」の正しい理解のために:松井(1991)その2 | ほたるいかの書きつけ

*2:先天的な内容ばかりではなく、後天的にも変化するし、教育や育った環境、現在、置かれている状態によってもかなり変容する。

*3:まあ、差別論のほとんどが無知の感情論ですけど。