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風疹の潜在感染母体になる、20〜40代の男性の方へ。

風疹流行および先天性風疹症候群の発生に関する リスクアセスメント(2013年7月16日) より。

現在の流行を抑制するためには、他の年齢層よりも風疹に対する抗体保有率が低く、流行の2/3を占める20代〜40代の男性が風疹含有ワクチンを接種することにより免疫を持つことが重要である。その際、流行が発生している地域における緊急性は高いと考える。

一般的に、風疹は家庭内、学校、職場、医療機関等で感染が拡大することが知られており、そのような場における感染拡大防止が重要である。学校保健安全法による出席停止期間は、発疹が消失するまでである。風疹ウイルスの排泄期間は発疹出現の前後約1週間とされている...

http://www.nih.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/2145-rubella-related/3724-rube-risuku20130716.html

現在、感染源となっている主集団は、20〜40代の男性です。
これらの属性になっている集団に、個人的にヒアリングして見ることがあるのですが、自ら風疹ワクチンを接種して免疫を作ろうとする人は、実は結構少ない印象です。
これは二点考えられると思います。
まずは「自分は風疹への抗体価が低くても、自分だけは罹らない、と思う。無邪気な自己健康神話*1」さらには、「ワクチンが自分に感染することを防ぐだけではなく、自分が感染しないことによって、他人に感染を広めない → 感染の更なる拡大を防ぐことにより、そもそもの風疹の流行自体を止める*2、について正しく認識していない。」
上記の二点が、ワクチン接種に消極的になっている理由と思われる。


ワクチン接種に対する意欲も、今年の流行が過ぎた後に、上記の理由から薄れ、この集団の風疹抗体価は低いままになることが推測される。
それ故に、例え流行が終わっても、「危機が去ったわけではない」と、流行の潜在的な温床として、この集団の風疹抗体価が低いままである、と啓蒙を続けるべきだと思われる。
「先天性風疹症候群(CRS)」の発生には、この集団のワクチン接種の消極性が間接的に関与していることを知るべきである。
無責任にも、自分が関係ない、と思う人たちが多い印象なので、この層に向けてのメッセージを書きました。無論、他の層へもワクチン接種が推奨されますが、特に重要な層に向けてのメッセージです。


「先天性風疹症候群(CRS)」の発生を防ぐためにも、これからも積極的なワクチン接種にご協力ください。あなた方の行為が、赤ちゃんの先天的な障害を防ぎます。

*1:自分に問題がおきない、というのは「今までに起きていない」という自分の経験に基づく、無意味な自信であると思うが、こういう意味が無い自信を持つ人は結構多い。

*2:ワクチンによる集団防壁効果