luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

三年目の夢、めぐり合わなかった未来。

...本日は、まあ、夢オチと思って読んでください。人によっては重い話かもしれません...。

うとうと、していた。
眠りに落ちて、三夜、同じ夢を見た。同じ人が出てくる夢。...彼女が微笑んでいた。
...感覚、手をつなぎあう感覚。彼女の手と、もう一つの小さな手。
まるで、彼女が「書いて」と言った気もしたので、書くことにした。...過去から未来へ繋がる話。


かつて、私に、とても珍しい出来事が起きたことがあった。
私は、今、自らの家族*1を持たず、子供も居ない。


しかし、かつて非常に珍しいことに、とある女性と出会い、恋に落ちた事がある。
「あなたの子供が生みたい」という台詞にまで発展して、一緒になることも考えたが、少々の問題があり、色々あって少し疎遠な状態が続いた。


互いに色々あって、その後に再会があり、仲もゆっくりと濃くなりつつある中、最近の話になるが、再び会う約束をして分かれたのが、約3年前のこと。



そして、2011年3月11日...東日本大震災は起きた。
彼女は元々東北とは無縁であったし、特に気にする事はなく、震災の混乱期を過ごした。
混乱から戻ってみると、メールが一通、彼女から届いていることに気付いて、それを開けた。本文はない。
...私の名前のみ、記されたそのメールに、少しざわつく感があったが、震災直後は忙しく、気にしている時間はあまりなかった。


...それから数日後。
彼女が東北に居て、津波に巻き込まれ、亡くなった事を知る。
ざわつく心を抱えて、メールを開くと、何かの間違いの可能性もある*2が、送信時刻はまさに震災発生直後であった。


時間が過ぎ、彼女を弔った後、かなり落ち着いた時期に、彼女の家族から、彼女の話を聞いた。
彼女の家族なりに、割り引く必要はあるとは思うが、彼女が一緒になる決意をしていたらしいこと。上気した面持ちで、家族に私の事を話していたこと。...そうか、そんな感じに、元の感情に戻ってきていたのね。


今となっては、過去の出来事は予知できなかった事でもあるし、自分がもう少し早めに一緒になる決意をしていれば、と思う後悔しか残らない。
ただ、亡くなった人を思うに、時には、そういう可能性も考えたほうが良いかな、と思うのだった。
震災は色々な可能性を断ち切った出来事でもあります。特に、あの大きな「津波」は。


深い感情を生んだ時間は過ぎ、震災からしばらく経ち、落ち着いて語れる内容になったかな?
夢見があったのを機会に、とある過去の出来事を書いてみました。
本当に一緒になれたのかは分かりませんし、一緒になって、子供が居て、幸せな生活をしているかどうか、なんていうのは、それこそ分かりませんが、過去から未来への一つの道があった事は記憶にとどめておきたいと思います。


...うとうと、していた。
また、彼女の夢を見た。人とめぐり合える事があったら、大切にしようと思う夢*3だった。

*1:自分の周囲に繋がりのある家族は居るが、私自身の直接の家庭はない。

*2:あの混乱の中で、メール送信が出来たかどうかが不明なので。

*3:夢オチ、と考えても良いですよ。決意は真正ですし...。