luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

その会社の方向性は、案外わかる(気付こうとすれば)。

...そして、その社員が無意識に、日常で忘れようとしている事も。
知り合いに、有期雇用契約で働いている人もいるし、その他多様な雇用形態で働いている人も居て、いろいろ会社の内情を伝え聞く事もある。
守秘義務の契約をしている訳ではないが、まあ、基本的には好ましい事ではないので、具体的な会社名を連想するような記述はしない。
内容を聞いていると、その会社が指向するものが見えたりもする。...そして、何故かその会社で長年働いている人は、それをスルー(考えないようにしている)していたりする事もあるようだ。


例えば、社員、協力会社、派遣社員が同じ現場で働いているのですが、席が接近している。身近に仲間が居る、という言い方にすると格好良いが、何の事はない、微妙にタコ部屋志向がある。
事務機家具メーカーで、社員のチェア間隔を測定したり、机の間の空間を測定していたりもするし、オフィス家具の設計の際に、どのくらい間隔を設定するか、というのも少し知っていたりするので、それと比較してみたのだが、狭いほうだった。
そういう環境で働いていると、中の人が机や、内装品にぶつかって時には怪我をする事もある。...その時の受け取り心理が面白かった。
「互いの間隔が狭い」ではなく、「対象者が慌てている。注意が足りない。」という受け止め方だった。
人の心理の中に、相手の行動に対して、内因性の原因を求める「帰属性の誤り」の心理*1が働いているのでしょうね。職場環境に起因するのではなく、その人のせいにしている、と。
勿論、気付いていないせいもあるが、もう一つ、結構良くある不満と合わせて考えていくと、無意識的なスルー心理を疑いたくなったりして。...それは結構出る「話し声がうるさい」という不満。ちなみに、これも本人のせいにされる事が多い*2という。
互いに接近していれば、互いの声も大きく聞こえがちで、それなりに怪我も発生するだろう。長年勤続する社員が、何故か考えないようにしていて、交代が頻繁で、感覚が古びない派遣社員がそれに気付いている、という状況もなかなか興味深かった。
勤続が長い社員でも、感覚が鋭ければ気付くとは思うが、やはり入れ替わりが激しく、他社の勤務状況にも詳しくなる派遣社員の方が、そういう職場環境には気付き易いのであろう。
視点や、経験が異なる人の意見を、注意深く傾聴すべきだなあ、と思ったエピソードでした。

ワンポイント心理メモ(原因帰属)

「基本的な帰属の誤り」というものです。これは、他者の言動の理由を推測する場合に、それが明らかに外的な影響を受けての言動であるにも関わらず、 行為者の性格や態度などの内的なものに帰属させやすいという一般的傾向のことを言います。あまりいい例えではありませんが、例えば上司の命令に逆らえずに違法な行為を行ったといった外的な要因が明らかな場合でも、その行為者本人が元々そういう性格であったと推測をしてしまうことです。

http://www8.plala.or.jp/psychology/topic/kizoku.htm

上記は、よくしがちな思い込み。周囲状況を冷静に観察する余裕も持ちたいですね。

*1:参考『http://www8.plala.or.jp/psychology/topic/kizoku.htm』から。「行為者の性格や態度などの内的なものに帰属させやすいという一般的傾向」。

*2:深刻なケースになる事も多く、期間雇用者の雇い止めの遠因になった事もある、というので、これは穏やかではない...。