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水産庁は、日本の漁業を衰退させるつもりなのか?

何ていうか、私も情報を検証する術を持たなかった頃は、鯨にせよマグロにせよ、もうちょっと日本はうまくやっている、と思っていたので、外国に対する眼も厳しかったが、実際はそうではない事が分かってきたし、鰻の件では明確に分かっているので、短いながらも記事を記しておく。
資源回復計画が予想通り破たんして、青森県のイカナゴが禁漁となった - 勝川俊雄公式サイト』によれば、イカナゴが危険な状態らしいですね...。

1) 親魚量が適正水準の1/30まで減少している
2) 漁獲がほぼ成り立たない水準(県全体の生産金額が40万円) まで落ち込んでいる
ようするに、漁業が成り立たなくなって、禁漁してもしなくても、変わらないぐらい魚が減ってから、ようやく禁漁にしたのである。ノーブレーキで壁に激突してから、ブレーキを踏んでいるようなものです。これをもって、美談とするのは大間違い。むしろ、「なんでここまで減らしたのか」を考えて、再発防止をしないといけない。

http://katukawa.com/?p=5116

...これはまずいでしょう。水産資源は、そもそも漁業が持続可能な状態に保ててこその資源なので、採り尽くしてしまえば復活はなくなります。
記事の最後に出てくるが、これは日本近海の問題であり、ノルウェーアイスランドはちゃんとやっている。
要は、日本の水産庁の漁獲設定計画がむちゃくちゃなのである。
魚が採れない、禁漁になるのは確かに辛いことではあるが、それが単純に禁止されているからなのか、それとも獲っても獲れない状態になっているから禁漁*1にするのとは全然意味が違う。
前者は「まだ希望がある」が、後者は「ほぼ希望がない」。
また、イカナゴという事からして、それを捕食する他の魚類への影響も懸念され、この政策が今までも繰り返されていることから、今後の漁業への影響も、かなり心配だ。


冒頭のタイトルを過剰と思う人もいるかもしれないが、私は真面目にそう思っている。
このままの水産庁の方針を貫けば、日本近海での持続可能な漁業など成り立たない。
...早期の方針変更を求めたい。

*1:禁漁にしても、ほぼ無意味だが...。