luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人のやる気に依存する企業体質に気をつけよう。

企業の「勤務」に対する記事内容が続きます。
今日は先日に予告した、某販売系の会社についての話です。
まあ、裁判で明確に結果が出ていますし、社名を伏せる必要も感じない*1ので、ちゃんと『東証マザーズ上場の「まんだらけ」』の違法就労と言っておきます。
まんだらけ、違法就労訴訟で敗訴!長時間の強制タダ働きの実態が露呈 | ビジネスジャーナル』より。

20時の閉店後も、清掃、棚埋め(売れた商品で空いた棚に商品補充)などのクローズ作業があり、、その合間に、20時30分からフロアミーティング、20時45分から全体の社員ミーティング、その後、各部署に分かれてミーティングがあり、全てのミーティングが終わるのは21時過ぎになることが多かったという。

 その上、その後に片付いていない作業に再び取りかかる。自分の仕事が早く終わり責任者に報告すると、「じゃあ、こっち手伝って」などとさらなる仕事が託された。毎週日曜日の22時からは、新入社員ミーティングも行われた。こうして結局、終電か、終電間際に退勤することが多くなったが、これらの定時前、定時後の時間外労働の賃金は、一切支払われなかった。

http://biz-journal.jp/2013/01/post_1406.html

...ちなみに、これは違法就労の一部に過ぎません。
記事には、定休日に勤務時間にカウントせずに就労した事実なども記載されています。実際、こんな就労の指示状況では、潜在的にタダ働きが横行する温床がある、というべきでしょうね。
記事にも出てきますが、これが恒常的だった証拠に他の人の訴訟も予想されているそうで。


この会社、東証マザーズ上場という事なので、外部からの資本参加もある訳ですが、そういう株主に対して、どれだけ説明を行っていたのか、経営情報としてどれだけの掲示があったのか、というのも気になります。企業のガバナンス体制として、こういう違法を放置*2していたのはどうなのよ、という気持ちもあります。
そして、示唆されていることですが、この会社、いわゆる就職希望者層のやる気、こういう職場*3で働きたい、という気持ちにも頼っている、という点でもかなり罪深いといえると思います。
人は、自分の好ましいと思える職場には、それなりの我慢をしても居続けたい、と感じると思います。...それが違法就労の状況であっても。例えば、女性を男女差別なく登用するとか、就労に関して年齢差別をしない、とか。
でもね。今一度考えて欲しいのですが、それに乗じて、女性*4でも深夜終電まで働かせても平気とか、年齢は差別しないけど、加齢に対しての体力の衰えとかに一切考慮を行わない就労指導をしていたら、やはりマズイと思うのですよ。
今一度、みなさんの就職している企業に立ち戻って、その会社が、本人のやる気につけ込んでいないか、違法就労を指導していないか、よく考えて欲しいと思います。

関連リンク
まんだらけ、違法就労訴訟で敗訴!長時間の強制タダ働きの実態が露呈 | ビジネスジャーナル

過労死の判定基準と残業時間 | 労働基準法違反を許すな!労働者
これは過労死基準の話ですが...。

「おおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど、業務と発症との関連性が徐々に強まると評価できる」

http://www.roudousha.net/safe/080_karoshi.html

*1:今後、就職などで色々考察される方にも明示されるべき内容だと思うので。

*2:というより、多分、そういう会社方針なのでしょうね、としか言えません。これが常態化していたわけですから。この状態を経営陣が知らないとは思えない。逆に知らなかったら、さらに問題です。

*3:いわゆる同人誌などを販売していますので、そういう事に携わりたいという趣味の就職希望者はそれなりに多いと思います。

*4:別に男性でも同様ですが。