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luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

業界の技術者育成を怠った、行き先。

連日、派遣労働の話題を扱いましたが、原点の記事に立ち戻って、読んでみると、でも派遣社員*1に頼っている構造も、業界の技術者育成の場の喪失を示唆してはいますよね。
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20130126k0000e040233000c』より。

森永卓郎独協大経済学部教授(労働経済)の話 建設大手は50代半ばまでに同期の多くが早期退職の優遇を得て辞めていく。退職者はプラントの設備投資がない国内で再就職の機会が見込めないため、派遣会社に登録して、海外に働く場を求めることになる。景気の悪化でどの企業も採用を抑制しており、若い力を育てることができない。海外の現場で、技術を有した高齢のエンジニアに頼らざるを得ない状況だ。

http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20130126k0000e040233000c

分析なので、本人の認知バイアスはあるだろうし、企業の中でも、技術を持つ若手を育成しようとしているところもあるのかも知れない。
ただ、国内になかなか活躍の場がなく、企業の雇用抑制がその場を若手に用意できず、結果として技術者の養成の道を、今、閉ざしている状況だとしたら、過去の技術を得た技術者、高齢の技術者で、それを補っているわけで、その部分を現在の派遣社員が担っている、という処は気になる部分。
いわゆる、短期派遣や、派遣イジメな部分はない、期間労働契約の形態をとる「高い技術を有する派遣労働」でも、自己の安定的な職場を持ちたい要求自体はあると思うので。
...現場には、あまり、そういう系の悩みは少ないのかもしれないが、ちょっと気になって入る。
仕方ない部分*2も、あるのかもしれないけどね。

*1:過去の熟練の技術者

*2:ずっと海外出張となる仕事の場を、国内企業が用意するのも、難しい面がありそう。