luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

少年兵の残酷さと、優位者の残酷さ、を思う。

http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY201208040635.html』を読んだ。
嘘をつくことの大事さ、逃げても良い、という事、そして、それを大人*1が許容するという隠れているけど、大事な示唆の内容があり、とても良い言葉*2だと思いました。
何より、この方自身の半生が、実際にそういう人生を歩んでいること、そこから来た言葉でもあるのだと思う。
ただし、一言、注意を言っておけば、不登校は一時的だったり、緊急避難だったりする方が良いとおもう。
不登校自身も問題を引き起こさないわけではないから、親や教師が頼れなかったり、自らの命に危機的な思いをした場合にして、できるだけ、学校や親を巻き込んで*3、解決をはかってください。
...いじめに関しては、簡単な解決法はないと思うので、簡単に解決できる話ではないから、言及はこの程度にしておきます。この方の意見も、そんなにバラ色の話とはならないところが、この問題の根深さを示唆していると思う。


さて、書きたかったのは、下記の部分。

大人は残酷(ざんこく)な兵士にもなるけど、家に帰ったらやさしいお父さんにもなる。愛することや大事なものを知ってるから。でも、少年兵は物事の重大さが分からず、簡単(かんたん)に人を殺しちゃうんだって。

http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY201208040635.html

これは明らかにそうです。人生が未経験すぎて、差別されることの痛みや、人に攻撃されることの痛み、自分が家族を持ち、時に弱いものを保護する*4経験をしていない、子どもは残酷です。
実際、大阪の酷いイジメ*5の風景を、もし加害者が酷いと感じられなかったとしたら、それは、そのような体験を受けて、「自分が痛い思いをしたことがなかった」からでしょう。
自分が、何らかの痛い体験をして、それを記憶しているときには、人は他人に同様の経験を強いるのに躊躇う。...時に、自分の経験を重ね合わせて酷いことをする人もいるけど、他人が痛い思いをすることに思い至っていれば、自身が積極的にそれをするのを避けます*6


さて、言っておきたいのは、本来の自殺者、三万人を生んでいる、戦場の過酷さを秘めた、日本の社会の話。
自らは、既に子どもではなく、大人になり、人の痛みも、弱いものの存在も知ったのに、自分の未経験*7さ、自分の優位さ*8、ゆえに、弱者を虐げて、暗黒の人生を送らせている人たちがいる。
ブラック企業や、派遣問題や、パワハラ、障害者*9迫害などが、そうですね。


...少年兵の残酷さを、残した、大人がいる、という事だ。
私は、この話、子どもが残酷、で終わらせるつもりはない。今後も、大人の残酷さ、無神経さ、にも言及していきたいと思う。...何故なら、それこそが三万人の自殺者を生んでいる温床だと思うから。

関連リンク
http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY201208040635.html

参考書籍
[]

*1:この場合は親、教師。

*2:ちなみに、自殺者の三万人は子どもだけではないけど、そこら辺はある意味、「自殺の不可避さ」という意味で言及していない、と思います。「この人なりの良い嘘」という訳ではなく、そこまでは言及できないから、説明していない、という事。

*3:本当に悪質な場合には、警察を介入させても構わないと思います。明確な犯罪行為があるなら。

*4:親の場合は、自分の子どもなど。

*5:まあ、既に凶悪な犯罪レベルですけどね。

*6:人によっては、自分の記憶がフラッシュバックしてくるはず...。

*7:弱くなる状態は多様で、それを経験しないことによる、相手の無理解は確かに存在している。

*8:立場的に守られている人々の、他者への攻撃。人を足蹴にして、さも、自分が何もしていないかのように振舞う人もいる。

*9:精神病を含む、持病闘病者などに対しても、類似の構造がある。