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嫌味がもたらす効果は?

昨日、とある事件があって、ちょっと検索していたらめぐり合ったページ。
らくだのひとりごと: 席を譲らなかった若者』ですね。
まあ、年金のこととか細かく見ていくと、コメント数も多いし、考えさせられるんだけど、そこら辺を考え出すと論点が発散するので、あえて細かな論点を端折って、「趣味を終えた元気な老人と、仕事を控えて体力を温存したい若者」に単純化した上で考えてみて、嫌味を言った返答として考えると、傲慢な態度に痛打で返礼した場面のように感じる。
この事件が起きた後、約 7年が経ったわけだが、老人ではない「身体障害や妊婦、調子が悪い人などへの配慮が足りないのではないか」と、シルバーシートは優先席に装いを変えている。
その結果を見ても、「老人にだけ席を譲る」というのは的外れだし、優先という言葉が示すように、譲ることがさも義務なような、席を譲るのが当たり前的な考えも退けられていて、まあ、状況は前進しているのではないかと感じる。
また、ここでもちらほら、外見上で分からない身体上の不調を抱えた人もいる、とコメント欄に、事情をより細かく理解しようとする視点も発見することができるようだ。この思慮深い視点は嬉しい。


で。そういう細かな論点について触れるのが、今日のエントリーの目的ではない。
実は「嫌味の効用」について、考えたのが検索の発端だったので。そもそも、老人が嫌味を言ったことが、この問題のトリガーになっている。
そして、その嫌味が、若者の反論を誘発*1していると考えるのが通常のように思う。
考察がまだ浅い今、ちょっと考えたのが、多分この人は嫌味を言って人が動いてくれるくらい、甘やかされていたのだろうなあ、という部分。
私の経験上でも、見ず知らず、いや親しい間柄でも、嫌味を言って進んで良いことをしてくれた例はあまりない。
そういう意味で、嫌味って、他人の反発を生むのが普通だと思うのだが、それについての考察は、このご老人にはなかったのか、そこの部分が一番気になっている。
普通、嫌味を言って、相手に良い効果を与えてあげたい人は少ないのではないか。
その点で、この老人の年の功というか、年齢の割の経験の浅さ、甘え、みたいなものが見えてしまうのですよね。
ハイキング帰りの服装が、相手*2に与える影響にも考察が行っていない部分も、何か思考が浅い印象を覚えた。


今日は「嫌味がもたらす効果」について考えてみました。
そういう点に、さすがに思考が行っていない人は多くは無いと思いますが。でも、安直に行動すると、忘れたりしますよね。
...「他山の石」としたいものです。

関連リンク
らくだのひとりごと: 席を譲らなかった若者

*1:まあ、仕事に行く人にとって、「ハイキング帰りの服装」は、それ以上に反論を誘発した可能性もあるが。

*2:それも、仕事に行く、心に辛い想いを抱えている人。無論、仕事に行く人とは思っていなかったんだろうけど、都会の電車には色々な人が乗っているものですから...。その点でも考えが浅い。