luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

当事者視点を失わないために(会話、視点、そして、排除せず)

「がんばろう!」と言われてもこれ以上がんばれない被災者・遺族を包む“無邪気で残酷な空気”の正体 | 「生き証人」が語る真実の記録と教訓~大震災で「生と死」を見つめて 吉田典史 | ダイヤモンド・オンライン』の記事が話題になっていた。
基本的には、当事者視点を忘れたが故に、当事者に心理的負担を強いる結果になっている、という話だと思う。
もう一つは、惰性行動になっていて、その行動が相手から「その行動は、自分の望む行動じゃあありません。」と言われたときに、行動を修正できるか、どうか、だと思う。
実は、この話題、私の twitter の TL でも、数日前で話題になっていて、私も、下記のように言っていたりする。

@RafcoInc @nobuko_kosuge 当事者視点が大事ですね。「間違っている」を否定したら、それは逆に、被支援者に迷惑な、害のあるもの。

posted at 2011-12-15 00:33:57

https://twitter.com/#!/rt_luckdragon/status/146976224156200960

ちなみに、私が答えている @RafcoInc さんの元発言*1が、非常に興味深いもので、『「前向きさ」を押し付ける善意の差別、「キラキラ差別」について - Togetter』のこの内容に完全に一致しているのです。

現れる行動が同じである限りにおいて区別する必要はないかもしれません(行動主義)。でも、「そんな支援はいりません」って答えたときの反応はきっと違いますよね。RT @Ne_Tosan: 障害者のサポートをされている方が「私って偉い」方なのか…を区別する意味を考えてしまいます

sora_papa 2011/03/09 22:12:27

http://togetter.com/li/110188

コミュニケーション上の問題が生じて、一時的に、意思疎通に齟齬が生じて起きている問題ならば、一時的には仕方がない状態だと思うが、ある程度時間が経った、この時点では、さすがに不適切な行動は修正すべきだろうと思う。
総てに気がつくことを要求するのは、相手に無謬性を要求することでもあるので、それはイケナイと思うが、間違っていることの指摘はしてかまわないと思う。
私も時々色々な人と会話して、できるだけ当事者の心理、考え方、行動の意味、を知ろうと努力している。総てを理解しているとは全然言えないとは思うが、そういった視点は忘れないようにしたいと思う。


ちなみに、震災での被災者に無神経な言葉を投げかけているのは、例えば放射線の影響を過大に叫ぶ人もそうだ*2。福島を「フクシマ」と呼ぶな、というのは、まさにそういう運動だ。
他にも、被災地自身の行動を、被災地以外の視点で妨害する内容*3は、基本的にそういう内容を含むはず。
勿論、繰り返しになるが、気付いていないこと*4は、あまり非難したくはない。誰でも間違いはあるから。
後は、間違っていることを穏便に指摘した後に、どう行動するかだと思う。そのためには、当事者との会話を基に持つ、当事者の視点が不可欠になる。


あと、もう一つ。別に被災地だけではなく、異なった視点を理解することの大事さを考える、よい機会だと思うので、タイトルに含めたのだが、こういう例も挙げておきたいと思う。
アスペルガー症候群者(ASD者)のQOLについて「排除」をキーに考えてみる。 | アスペルガーライフblog』より。

ASD者のQOL向上には「排除されないこと」が重要*5だと私は思うのだ。

http://maminyan.blog5.fc2.com/blog-entry-417.html

引用は一言だが、考察がされているので、それはリンク先を見て欲しい。実際に共有する環境から排除されなかったら*6、違う視点を持つための会話に参加することができる、という話です。
また、『http://ameblo.jp/moonsun3/entry-11093578190.html』で語られている、女性事務員 Aさんの職場のように、軽微な「意識障害発作」を見かけて、その職場から退場*7させない、という事も意味する。


わざわざ最後に、被災者以外の例を挙げてみたのは、今回の内容が、特に東日本大震災から始まった内容とは考えていないから。
日本の社会は、異質なものを排除する傾向が非常に強い社会です。今までは、障害者や、闘病者、精神系(脳神経系)疾患の患者に向けられていた内容が、同様に被災者に向けられるようになった、という事だと理解しています。
そのために、「排除しない」というキーワードはかなり重要だと思う。


今日は、残酷な仕打ちをしないために重要な、当事者視点を持つことの重要性について、記事を書きました。
繰り返しますが、重要なポイントは、「当事者の視点」、そのための「当事者との会話」、最後に、「自分の都合の悪い意見を言っていても、当事者を排除しない事」、だと思います。


皆さんも、自分の周囲に置き換えたりして、色々、ご自分で考えてみてください。

関連リンク
「がんばろう!」と言われてもこれ以上がんばれない被災者・遺族を包む“無邪気で残酷な空気”の正体 | 「生き証人」が語る真実の記録と教訓~大震災で「生と死」を見つめて 吉田典史 | ダイヤモンド・オンライン

「前向きさ」を押し付ける善意の差別、「キラキラ差別」について - Togetter

反原発カルトの抜け忍狩りが今熱い - Togetter
まとめよう、あつまろう - Togetter
説得を勘違い? 他人を批判しても、相手が従うわけではない。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック

アスペルガー症候群者(ASD者)のQOLについて「排除」をキーに考えてみる。 | アスペルガーライフblog
キラキラ40に関連して/質問・疑問にこたえてみる | アスペルガーライフblog

http://ameblo.jp/moonsun3/entry-11093578190.html

*1:『「その支援間違ってませんか?」という指摘が、よりによって被支援者の側から提出されたときに「そんなはずはない」と居直れる人が実在する』と言及している。ちなみに、この行動は、まさに言及されている『「前向きさ」を押し付ける善意の差別、「キラキラ差別」について - Togetter』のコメント欄で、見る事ができます。 非常に残念なことに...。

*2:反原発カルトの抜け忍狩りが今熱い - Togetter』『まとめよう、あつまろう - Togetter』を参照。無論、『説得を勘違い? 他人を批判しても、相手が従うわけではない。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』で取り上げた、群馬大の教授も同じですよ。何度も被災者に抗議されています。

*3:論理的妥当性のないもの。

*4:実際の相手は、声高には語らないから。まあ、それ故に問題化し易いわけだが。

*5:実際の付き合い方を、簡素に本人が『キラキラ40に関連して/質問・疑問にこたえてみる | アスペルガーライフblog』で答えています。

*6:被災者の人に置き換えなおすと、支援側が「支援側が提供している支援は違う、と主張する人を退場させない(排除しない)。」という事だが。

*7:「自己都合退職」させられてますよね。「甘えた態度」なんて、余分な一言まで添えて。 ちなみに、私は退職を迫った側こそが、自己の偏見という誤った視点で行動していると考えているので、「甘えている」のは、そっちの方だと思いますけどね。 職場ってのは具体的項目があっての勤務評価なので、こういう曖昧な指標に逃げ込む人は、自分の考えが偏見だというのを認めたくない、と評価します。