luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

連鎖自殺を防ぐ、私の体験談。手を差し伸べ、谷底から引き揚げてくれた人たちの話。

...日曜からの続き、です。私が自殺の連鎖の防止に拘る理由。
実は、私自身、自殺を考えた事があります。後から考えた事ですが、多分、鬱的な心境のサイクルにも当たっていた可能性があります。
実は、若い時期、学生だった頃ですが、色々な事情*1で、非常に苦しい生活を強いられていた時期があります。自分が懸命に努力し、言葉を尽くし、説明に懸命になっても、相手はそれを聞き流し、自分のレッテル張りの強弁を続けるだけでした。


心が折れる」という表現がありますが、その当時の自分の心境はそれにそっくりで、まさに「心」がポキン、というような音がするように「折れ」た気がしました。そして、自らの行く末を絶望し、楽になりたい思いで、とある行為を目的に、とある場所に向かったのです*2
...ただし、私はこの時点で楽になりたい、という気持ちはありましたが、その行為に対する漠然としたイメージはあっても、具体的な方法に対する、具体的なイメージを持ってはいませんでした。
その頃は、かなり昔の話ですが、まだ自殺方法も明確に語られていた訳ではなく、実際、そういった情報も知られていなかった訳なので、無理もないのですが、結構、情報もあやふやだったのですね。
そのおかげで、実際には実行に至りません*3でした。


実行には至らなかったのですが、自宅に戻ってきて、家族に話す事も出来ず、結構、鬱々とした日々を送ります。自分がそういった心境で、そういった行為の試みまで行った事を誰にも話せずに、物凄く苦しい思いをする日々を送ります。
...その心境を救ってくれたのは、実は、ネットの匿名の人々でした。


その頃のハンドル名は、今と違いますし、ログも調べたら残っていませんでしたので、わざわざ内容までを示したりはしませんが、おずおずと、そういった心境を語る私、そして、自分の悩みを語る私に対して、耳を傾け、助言し、最終的には、暖かい心のこもったアドバイスばかりか、酒席でもてなしてくれた人*4がいたのです。


その後、就職し、職場の人間に暖かく迎えてもらったせいもあり、一時期の鬱的な心情はきれいに流れ去りました。私の学生時代の最後の方は、そういった思い出もあって、あまり良い記憶はありませんが、ネットの人達と、初期の職場の知り合いに対しては、物凄い感謝の気持ちを持っていて、未だに忘れることはないです。


勿論、知り合った人が良かった、という事もあるのでしょう*5 *6 けど、自分が、物凄い落ち込んだ心境にあり、それを無条件で助けてくれる人がいる。その人に出会えたんだ、という経験は、限定範囲ですが、ネットの交流関係への強い信頼に繋がっています。同様に、職場での体験は、職場においても信頼できる人間に出会える事がある、という、いわゆる「根拠(エビデンス)」に繋がっています。


ただし、これは言っておきたい。
土壇場になって、人を選ぶのは危険性があります。私の場合、その心境に至る前に、ある程度、交流関係を築いていた、というのがポイントだと思います。切羽詰まった時に、光を探すと、視野狭窄のせいか、実は光とは違うものを見つけてしまう事が多いです。普段からの心掛けが大事だ、という事ですね。
基本は、自分の悩みを打ち明けて、聞いてもらえる人を見つけること。基本、自分を救う道は、自分で見つけるのです。私は、幸運にも、暖かな手で、谷底から引き揚げる事までして貰いましたが、そこまでの経験は、幸運だった、と思っています。


でも、人に悩みを打ち明けて、聞いてもらえば、解決方法を自分で探す、というのは、案外、楽なものですよ。自分で、行動を決めると言う事ですのね。


今回、自分がそう行動に至った理由として、自己の復帰体験を語ってみました。参考になるとは思いませんが、落ち込んだ時の気休めになれば幸いです。

関連リンク
自殺を増やさない事に、もう少し心を砕こう。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック
「日本の自殺報道」に関する対策ツイート - Togetter

*1:苛めとは違いますが、集団生活上のトラブルで、多数の人間に、恫喝めいた行動をされていました。レッテル張りも、かなり強かった。私自身が感情を充填した議論、荒らしや煽りを嫌う一因でもあります。

*2:これが曖昧になっているのは、もちろん WHO 自殺防止ガイドラインに沿っているからです。→『WHO自殺防止 メディア向け資料(日本語PDF) p.9』の。

*3:そのお陰で、こうやって、皆さんにお話しすることができているのですが。

*4:いわゆるオフ会。その頃、私は成人したばかりでした。

*5:あのタイミングで、本当に死に向かう人と出会っていたら、と思うとゾッとします。そういう意味で、自己の心境を語る人はしっかりと選択する事を忘れずにいてください。基本は冷静に言葉を受け止め、論理的に解決方法を考えてくれる人、です。

*6:もう一つ、これも重要ですが、WHO 自殺防止ガイドラインにある、具体的な方法を明記しない、というのが、やはり重要だと思います。本当に実行の行為イメージを持っていた場合、実行してしまった可能性もあります。