luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人は見たいものしか見ない。

非常に典型的に表れた例が出たので。
どうも誤報を修正するつもりは、今のところないようだし、今日はこれを取り上げる事にする。
最初、それをまとめようとしていたのだが、『ライフリンク清水康之氏の自殺報道関連発言の真意 - Togetter』に、既に纏められていた。


実際、元々の分析が『「自殺報道のやり方」がマズイ』と分析しているにも関わらず、一生懸命『最初の自殺者に原因があるような分析をした』という報道をしてしまうのは、確証バイアスが、この件に対して非常に堅牢なものである事を、見事に証明してしまっている。
ご本人が懸命に、私の分析はそうじゃない、と言っていて、アピタルも記事紹介のツイートを撤回している*1
しかし、報道された内容は、私は誤報だと思っているが、まるで、最初の自殺者に原因があるような分析がなされたような内容だ。
今に至るも、それを修正する動きはない*2


...こういった心理に陥っている対象者に、いくら他の情報を与えても、違う認識に至るとは考えにくい。前日に「感情に流されると、どうしても一斉に同じ方向に向いちゃうけどね。それは、とても危険です。」と書いたが、どうやら、そうなっている方々に対しては、道は相当険しそうだ*3 *4


ちなみに、この心理に関しては、私はそもそも、その社会心理の実験*5自体を良く知っているが、こちら*6で下記のように取り上げられていた。

@akkunto 何かに直接触れることで、先入観、偏見がとけるかと思えばむしろ逆、偏見がほんの一部分でも事実を反映していればむしろ接触はそれを強化するということです。被験者には先入観について「そうあってほしい」という願望はなかったでしょうに、恐ろしいことです。
proser13 2011/07/02 15:37:18

http://www.togetter.com/li/156736

*1:実は関連ツイートを見ると分かるが、まさに私の twitter 会話中にそうなっている。私も関連して発言している。というか、そもそも事件発生時に、その件でまとめを作っている。これはコメント欄で紹介したが。

*2:確かに見出しは修正されたが、記事本文は結局、未だに、最初の自殺者に原因があるかのような内容。→『http://www.asahi.com/national/update/0704/TKY201107040121.html

*3:自殺の件以外もそうだが、そういう場合、ひとまず冷静になるまで放置するしかないのかも。冷静にならなかったら、結局、最後まで放置、という事もあり得るのかもね。

*4:実際には既に提示されていても、それに気付かず、提示をずっと待っているような行動を観察していると、強くそう思う。

*5:『Darley, J. M., & Gross, P H. (1983). A hypothesis confirming bias in labeling effects. Journal of Personality and Social Psychology, 44, 20-33. 』の事だと思われる。原論文へのリンク→『A hypothesis confirming bias in labeling effects.

*6:まとめブログの危険性。なぜまとめブログが恐ろしいのか。をまとめました。 - Togetter