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日曜日のがんワクチン緊急シンポジウム

がんワクチン緊急シンポジウム |ニュース|ロハス・メディカル

冒頭に今井浩三・日本がん免疫学会理事長がシンポジウムの趣旨を説明。

「なぜ今なのかと言えば、先日朝日新聞で事実関係にかなり間違いのある記事が報道され、患者さんが心配され不安に思われているので、日本がん免疫学会という、15年近く免疫治療、特に『がんワクチン』を追究している学会が、緊急にシンポジウムを開くことにした。日本癌学会のご後援もいただいており、記事に関しては両学会から抗議声明(会場で配布)を出した。患者会41団体も連名で抗議声明を出しているし、日本医学会の高久史麿会長も抗議声明をMRICに掲載(会場で配布)している。記事の中で一番困ったのは『知らせるべきなのに知らせなかった』と』書かれたことで、グループは皆で情報共有していたし何カ月も前に十分に討論してきたことだった。東大医科研病院の臨床研究はワクチンも違うし、出血もワクチンとは関係ない。そのようなことを記者には何度も書簡で返事しているのに、あのように書かれてしまった。私どもが一番恐れるのは、患者さんに誤った理解が広がること。これから使っていただきたいと夜も寝ないで研究してきた方々にとってはマズいことだし、せっかく使っていただきたいと思って使えるかもしれない患者さんたちが離れるのは悲しい。この記事を見過ごすわけにはいかないので、きちんと正しい知識を皆さんにお知らせしたいと、緊急に全国でがんワクチンの臨床研究をやっている方々、全員ではないけれど選りすぐって来ていただいた」

http://lohasmedical.jp/news/2010/10/31222936.php#more

ロハスメディカルに速報が載っていた。
報道の誤りについては、このブログでも、何度か触れている。最近の関心は、誤った報道の内容よりも、なぜ、その誤った内容をわざわざその様に伝えたのか、に移りつつある*1
報道と、企業の品格 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』でも少し触れているが、抗議についての疑問を呈するブログも出てきている。
実際に、私自身は判断を保留しているが、現在起きている状況を把握するためにも、これらの経過は双方の主張*2をよく噛み締めてみたい。

関連情報
朝日新聞歪曲報道に医科研所長反論|ロハス・メディカル ブログ

「なんだか大変なひどいことが行われた!」というニュアンスで見出しや本文が書かれているのに、実際のところ、患者(一般市民)にどのような弊害が出て、それがどのように社会に影響するのかということが全然触れられていないので、1面トップの騒ぎの割には腑に落ちない、という印象です。

http://lohasmedical.jp/blog/2010/10/post_2373.php#comment-27856

ロハス・メディカルのコメント欄ですが、やはり、どうも不可解な記事、という印象を持ったようですね。
実際、私も、未だに何を主張したかったのか分からないので、あの文章だけ読んだら、やはりそういう印象、持つように思います。

*1:しかし、明らかに誤報だし、そもそもまだ実用試験と言うか、臨床試験段階のものを、それも非常に分かりにくい形で一面記事にするという意図が全然分かりません。第一、読んだ読者が「この記事は一体何が言いたいのか?」と思うとは、全然思いつかなかったのだろうか...。

*2:ただし、朝日新聞側の主張は、あまり具体的なものは出てきていないのだが...。