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豚の生食は危険だが、どうにも無知過ぎる。

牛や豚も新鮮なレバーを丁寧な調理で提供すれば、ほぼ問題はありません。牛に続き豚も11日で禁止されます。駆け込みで、たとえば「ささもと」では1日に50本は出ているようです。この世の中はどんどん「無菌志向世界」に進む不気味さがあります。

https://twitter.com/aritayoshifu/status/608263042321674241

こんな事、言ってますね。
まだリンクは参照できますから、未だに「牛や豚も新鮮なレバーを丁寧な調理で提供すれば、ほぼ問題はありません。」なんてデマを信じているようです。
世田谷区千歳船橋:かるがもクリニックさんの「妊婦が豚の生食でE型肝炎になると劇症化することも。妊婦が生食すると胎児に影響が出ることがあります。」というのが本当の処で、私が「妊婦では、死亡率 20% に達する事も、とありますねぇ。」と返した通り、IDWR:感染症の話 E型肝炎 に掲載されていますので、下記に示しておきます。

E型肝炎は、従来、経口伝播型非A非B型肝炎とよばれてきたウイルス性の急性肝炎で、その 病原体はE型肝炎ウイルス(HEV)である。E型肝炎の致死率はA型肝炎の10倍といわれ、妊婦 では実に20%に達することがある。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_13/k04_13.html

20% という訳ですから、五人に一人が亡くなる訳です。近年、そんなに死亡率が高い疾患も珍しいのではないでしょうか。そんな確率で亡くなる感染症を内包している、豚の生食が安全な訳はないでしょう。
また、同じ資料にありますが、「ヒト以外の動物では、アメリカをはじめ、日本、台湾、中国、韓国、インド、ネパール、カナダ、オーストラリア、スペインなどの国々の豚から血中HEV抗体が検出されている。」「市販の豚レバーを調べた結果、1.9%からHEV遺伝子が検出され、さらに10人のE型肝炎患者について豚レバーの摂取歴を調べたところ、発症の2〜8週間前に9人の患者が生豚レバー、あるいは加熱不十分の豚レバーを食べたことがあると答えている。」とあるので、まさに豚のレバーがその原因になっている事が見て取れる。
「牛や豚も新鮮なレバーを丁寧な調理で提供すれば」なんて言ってますが、そもそも、新鮮かどうかなんて、食中毒じゃあないんだから、その部位に感染源があるかだけの問題なので、経口感染する E型肝炎については、そこにウィルスが付いているかを確認しなければ、安全を確保できない訳なので、そもそもがナンセンスである。
危険な事物について、そもそもが、「何が危険であり、その危険は何処から来るのか」を良く知らなければ、このような無知から来るデマを発信してしまう事になり、生命の安全に直結する事であるから、責任は重大である。
私の twitter 発言は、多くの RT をして頂くことが出来ました。
上記に示した通り、無知な事を示した発言もあったので、「豚の生食は危険な事は、一部には周知の事実ではあるが、無知な人がいる事も確か」らしい。
危険な情報が無知なままに放っておかれているのであれば、やはり周知が必要かと思う。