過去に書いた記事。人の平穏なる生活を保障する、人権の大切な話。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック より。
たとえばメディアによる私人に対する名誉毀損やプライヴァシー侵害に関して、「表現の自由」対「プライヴァシー」といった形で憲法上等しい価値の間での選択を問題にするのではなく、メディアが有する表現の自由は「憲法上の権利」にすぎないのに対して、個人が有する名誉やプライヴァシーなどは「切り札」としての「人権」に属するという形で、後者の優先性を導き出すことが容易となる。*1
http://d.hatena.ne.jp/luckdragon2009/20120321/1332284330
...だから、例え芸能人であっても、私生活を侵されたくない意志に反し、プライバシーを侵したり、名誉毀損的な言動をすることは、メディアの知る権利を優越しても、守られるべき内容である。
だが、週刊文春のアンケートも、東スポの記事も、そんな背景は無視し、無遠慮にも人の私生活に干渉する。人が生きていいかとか、生んで良いかとか、人の行動を勝手に性教育に結び付けるとか、はっきり言って言葉に出している時点で、「既に終わった人々」と思う。
そもそも、相手の生きている状態を否定して、何が起こるのか、考えてみるがいい。人の人生を否定する行動の結果は、日本で起きている多くの自殺者が証明しているのではないか？
今回、本人たちにはそんな事は起きないと思うが、そういう事態を起こしかねない行動だと、自分の行動を顧みられている*2のか？
某性教育発言については、自分の勝手な妄想で暴言に走る、発言者自体が非常に危うい精神状態に見える。...そういう方にこそ、私は問うてみたい。「性教育とか、そういう話の前に、人としての行動をちゃんと考察できていますか？ 下種とはどういう人を指して言う言葉と、認識していますか？」
こういう酷いハラスメントの言動は、日本で、まさに少子化が起きている原因に直結していると思いますが、多様な生き方を選べないような人の圧力を抑え、多くの差異のある人生*3を実現していかなければ、と思っている。ネットでは案外目立たないが、実生活では、こういうハラスメントを行う人々は結構いる*4 *5。
そんな世間の愚かさを吹き飛ばすかのように、安藤美姫さんは、素晴らしい演技を披露したようだ。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130707-00000064-dal-spo より。
出産公表後初の演技となった前日に続き、七夕のこの日もゲスト歌手ＡＩの「ママへ」に乗り、情感豊かな演技を披露。
前日は転倒したジャンプもしっかりと成功させ、演技後には観客からスタンディングオベーションを浴びた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130707-00000064-dal-spo
ちなみに、「ママへ」は PV を下に置いておく。こんな曲です。
...愚かな人々は、これからも人の人生に邪魔を入れたがるとは思う。前途は多難だが、それを跳ね返して、強く生きて欲しい。
関連リンク
週刊文春の「安藤美姫選手の出産を支持しますか？」というアンケート自体を支持しない(篠原修司) - 個人 - Yahoo!ニュース
『週刊文春』編集長の新谷学氏よ、安藤美姫選手へのアンケート問題で謝罪する相手が違う(篠原修司) - 個人 - Yahoo!ニュース
はてなブックマーク - 美談じゃ済まされない…スケート連盟に抗議殺到「ちゃんと性教育しているのか」との声も （東スポWeb） - Yahoo!ニュース
安藤美姫選手に対する常軌を逸した集団マタニティ・ハラスメントについて(伊藤和子) - 個人 - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130706-00000089-jij-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130707-00000064-dal-spo
*1:元々の文章は 『衆憲資第31 号 基本的人権と公共の福祉に関する基礎的資料 ―国家・共同体・家族・個人の関係の再構築の視点から― 基本的人権の保障に関する調査小委員会（平成15 年6 月5 日の参考資料）』。
*2:まあ、顧みることが出来ずにいるからこその、恥知らずの行動なのだろうが。
*3:人の人生に定まった型を考えるのは、そこから外れた人生を否定する事になる。人の人生には差異があるのが普通のこと。
*4:時に、実権を持つ古い頭の人に多かったりするので、結構大変。
*5:過去に、女子フィギュアスケーターに対して行われた同様の酷い発言では、私生活に言及した 全文表示 | 「浅田真央はエッチするべき」 「暴言」でラサール石井が謝罪 : J-CASTニュース 等もある。...ほんと、勝手な人の意思で、私生活に言及されるハラスメント視線が多い、としか言いようが無い。2013.07.14 補足追記。
