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実名制の怖さ

実名・匿名論が再燃?状態らしい。何か、論点は前から変わっていないように思うが、実際に実名制にしている例があるので、今後の教訓に、参考としてみたい。
ネット実名制は是か非か? お隣韓国の実例から: ぐり研ブログ で出てくるように、韓国では実名制をとっています。
リンク先のブログは、色々詳しいが、実際の実名制にした際のデータに関しては、実名制がコメント荒らしを解決できない、驚くほど確かな証拠 | TechCrunch Japan に詳しい。

このポリシーによって減少した迷惑コメントは0.9%だった

http://jp.techcrunch.com/2012/07/30/20120729surprisingly-good-evidence-that-real-name-policies-fail-to-improve-comments/

実際に実名制にして、迷惑コメントは 0.9% しか減少しなかった、という。0.9% といえば、ほぼ誤差といっても良い数字で、こんな微量では効果があったとは、とても言えない。


韓国の実例を調べていて、ちょっと怖くなる実例を記載していた例があったので、引用する。
韓国に見る、インターネット実名制の危うさ。

口論になった韓国人同士の二人の投稿が、相手を罵倒する過激な内容にエスカレートしていた。その間、周りの参加者は誰も止めようとしなかった。(日本なら誰かが止めに入っていただろうが)
で、その一方が「じゃぁ会うか?」などと問いかけたところ、もう一方が急に静かになった。

これでの正しいと思われる解釈は、片方が”実際に会って議論するのが苦手”なのでは無く、「会おうか?」と言った者が”腕っ節が強い”と言う事だ。

正論を述べる者、或いは多数の賛同者を得られる者の意見が正しいのでは無く、喧嘩の強い、暴力的な者の意見がまかり通るのを垣間見た瞬間だ。

http://hen.kooss.com/archive/2009/0116001.html

実際に、このような物言いに発展するのは頻繁ではないとは思うが、実名がリアルな現実の名前と紐づいている以上、何かのきっかけで、自分の気に食わぬ一言が誰かの攻撃を自分の実体に引き寄せてしまうという事態は容易に想像可能であろう。
記事の前の部分でも、現実のリアルな実体に誹謗中傷があって、自殺に追い込まれたり、職を失ったり、住む場所を追われたり、という記載がある。
さらに、実体に紐づくと言うことは、実際に騒動に発展した際に、現実にそれが追いかけてくる事も意味する。そういう意味でも紛争は、スルーすることが出来なくなる事態となり、長期化、深刻化することになる。


その状態で実名制がメリットあり、などとは間違っても言えないであろう。