luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

人が自分と違う、と理解しよう。そして、犯罪ならば告発を。

最近の話題で、『http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120705/crm12070513070009-n1.htm』についての話題がある。


下記に、関連記事から内容を少し引用してみる。

アンケートには男子生徒が自殺の練習をさせられていたとの回答があったことがすでに判明。

教諭の放置を示す回答は記名8人、無記名6人で、直接見聞きした内容が1人、伝聞が13人。「先生も見て見ぬふり」や「一度、先生は注意したけれどその後は一緒になって笑っていた」と記されていた。

男子生徒が先生にも泣きながら電話でいじめを訴えたが、あまり対応してくれなかったらしい、と指摘する回答もあり

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120705/crm12070513070009-n1.htm

...今のところ、調査が浅い状態である*1ということもあって、明確な事実関係が明らかになっていない*2ようだが、『http://www.nnn.co.jp/knews/120706/20120706120.html』という話もあるので、調査は続行されるようだ。どんな事が起きたのか、事実関係を明確にして欲しい。


...さて、実際の事件については、調査を待つことにして、こういうことがある事に対しての意見を述べたいと思う。
ちなみに、こういう事があった際に、一連の内容を「いじめ」として概念で語ることが多いようであるが、私は全体を「いじめ」として語ることには同意するが、実際に行われた行為は、きっちり犯罪行為、もしくは準犯罪行為として論ずるべきだと思う。
なぜなら、これら行為は、本来、人権を持つ人間に関して、判断が未熟な未成年であろうとも、行ってはならない行為*3だと思うからだ。
話を戻す。こういうイジメに関して、行われた行為の理由付けに、相手が集団の一般的属性から異なっていたり、異ならざるを得ない存在*4だったりする事を挙げる場合があるが、これって、「人が総て同じ存在とはならず、人によっては集団の一般的属性から大きく外れることもある」という事実に関して、正しい認識をできないでいる、という事に過ぎないと思う。
人は、それぞれ違う存在である。「あなた」と、私は異なる。そして、異なり方は、人によって違うし、そういった相違点の表れ方だって違う。
...そういう事実を理解できないでいるのは、本人の勝手であるが、そういう事実を周囲にまで強要し、そして、そういう属性が特異な人が少数派であったり、時には一人でいることにつけこんで、自分勝手に圧力や、攻撃を加えるのは、いかがなものか?


総ての人は異なる。総ての人の外見、所作、能力は異なるし、総ての人は実際には平等には生まれついては居ない。そして、機会も公平には来ないし、その結果も公平に発揮できるわけではない*5
そういう意味では、「総ての人は、異なる結果を出すのが、むしろ普通である。」のであるから、「○×さんは、みんなと違って、□△です。」なんて評価を行うことが「(相手を、さも分かったつもりになって、断罪する)思い上がり」なのだと思う。
いじめを起こした場に遭遇すると、人は、そういう自己の思い上がりを発揮して、「いじめられた相手も悪い」なんて意見を述べる人もいるが、その発言こそ、「現実での、人の違い、人の不平等・不公平に無考察な、自分の愚かさを、端的に示すもの」になると思う。


さて、多数派の「一般的なものは**だ。」という幻想に酔った人間は、イジメという曖昧な概念に実際の行為の凶悪性を隠して、色々な犯罪的行為を行う。
...脅し、恐喝、窃盗、行為の強要、暴行傷害行為、時には殺人行為*6まで。これは未成年の方が抑制が効かないゆえに容易に起こるようだが、大人の社会でも起きている。
一般会社の就業環境では、そういった背景から、労基法無視、派遣法無視の違法行為*7が行われることもあるようだ。
これらのほとんどが、明確な犯罪行為である。
行った当事者は、「つい気が大きくなって」とか言うかもしれないが、そういう行為こそ、イジメと曖昧にせずに、犯罪行為として、取り締まるべきである。


なお、いじめにあった対象者は、精神的に不安定な状態に陥ることが多いと思う。
こういった状態が判明した際には、犯罪行為当事者には、迅速に解明捜査の介入が必要だが、同時に、対象者の救済、精神的なケアも重要かと思う。
関係各所の、感情的ではない*8冷徹な判断と行動、を期待したい。 

関連リンク
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120705/crm12070513070009-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120705-OYT1T01621.htm
http://www.nnn.co.jp/knews/120706/20120706120.html
滋賀・青木悠君リンチ殺人

資料 - 公平世界仮説について - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック

*1:別記事参照→『http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120705-OYT1T01621.htm』 ちなみに、調査不足や、調査に躊躇う理由に、「人権」の名称を出さないで欲しい。人権というのは、調査にあたっての配慮であって、調査しないことの理由にはならない。ハラスメントの際の調査には、人権に対する、細心の注意が必要なことは確かだが、それは調査をするからであって、それが調査をしないことには繋がらない。そもそも、「(被害者だけではなく、加害者の疑惑事実を確認するという意味で、)人権を重視するから、調査を行う。」というのが本来だろう。

*2:自殺は、周囲事情との関連性を確認する難易度は高い。とはいえ、何らかの加害事実があれば、関連性はあると見なすのが普通と思う。

*3:ちなみに、成人に達した人間も、さらに巧妙にイジメを行うが、これなどは明確に犯罪として告発すべきものと考える。

*4:滋賀・青木悠君リンチ殺人』の事例では、身体障害者。他事例でも、人と違う属性を持つことを理由にすることが多い。それは相手が少数派的な存在である方が、反論が出にくい(行為を長期にわたって続行しやすい)という事情が関係していると思う。

*5:この幻想を生む、公平世界仮説については、『資料 - 公平世界仮説について - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』を参考に。

*6:滋賀・青木悠君リンチ殺人』は、ここまで行ってしまった。

*7:よく見聞きするのは、派遣法では「特定個人であることを理由に、雇用、もしくは契約解除はできない」が、それを行ったり、個人的理由から契約解除や、逆に雇用拘束を行ったり。セクハラ、パワハラも見聞きする。

*8:こういう事態に、感情は逆に不用。判断を曇らせる。怒りに心が沸き立っていても、それは、心の奥底で抑えていよう。