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さよなら銀河鉄道999 〜隠れた意味に気づく旅〜

昔観た映画を、DVD などで見直していると、時々過去の視点と違う視点に出会うことがある。
銀河鉄道999」を観たときも思ったが、機械化人というのは、ある意味、体制とか、強者のアイコンとしても表現されている気がした。力が強く、暗闇でも目が見え*1、丈夫な体*2を持つ...。


(以降、ネタばれあり。)
本作は、機械化母星を失ったはずの機械帝国へ抵抗を続ける中の鉄郎に届いたメーテルのメッセージカードが発端の、映画での完結編とでもいえる内容です。...まあ、酷評もされてたりするけど、私は個人的には満足です。
あまり細かい話のディテールは端折りますが、一番、自分的に感慨深かったのは、人の魂を食料としていた機械化人が、さらにセイレーンの魔女に、喰われる、というなかなか象徴的な処。でも、ここの部分の「因果はさらに巡り...」という内容に触れている感想があまりない印象を受けました。


ストーリーには、伏線的に甘かったり、描写的に矛盾する処もあったりもしたけど、元々、銀河鉄道999自体も、綿密に伏線を張ってとかいう物語*3でもないし、松本零士さんの作品群は、そういう細かい処を突き詰めていくような作品はあまりなかったように思うので、他人はともかく、私的には、特に問題はないです。


まあ、不満な処は、あの黒騎士*4ですけどね。


この映画は、メーテルとの本当の別れ、の映画でもあるのですが、確か、大昔に観た時には、そこの部分は妙に感情移入してしまった思い出がある。何せ、前作で、別れて再会した後でしたからね。
ここで、本当の別れ、という処が、結構ぐっと来たのを覚えています。
[]

*1:ニャウダーの、あのアドバイス

*2:元々装甲板を付けているようなものですからね。

*3:そういうのじゃないと、という人はいるかも知れないけど、私は作品によっては、そこまで要求しません。

*4:父親は、行方不明のままで良かったように思う。もし、対決が必要であるのなら、もうちょっとじっくり、物語を作って欲しかったかも。