luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

luckdragon2009 - 日々のスケッチブック [過去記事]

大切な話〜将来へ向けての希望の灯を [Cパート: Finale or D.C.]

第五話、自分が考えた経緯 3 〜ブログにコメントした最後の内容

ブログでコメントした内容を記載、続報へのコメント

  • 後日談へのフォローコメント*1 *2
書いているうちに、新聞記事に追い越され、周回遅れに。(苦笑)*3

...ただ、ちゃんと分析している人は分かっていると思うのですが、この
村に存在する問題は根深く、衰退の方向性は基本的に変更できる状態にあ
りません。(村長が続行しても、これは変わりません。)
...そもそも、若者が根付かない、基本的な問題が解決しないと。

なぜ、ここが限界集落と呼ばれるか、そして、その集落は基本的にどうな
ることを予測されているか、ここのポイントは決して忘れてはなりません。
産業が起きない限り、この村の復興と、若年人口の増加はありえないので
す。そして、それは医師の業務に加重としてのしかかります。

残念ながら、私は内心では心穏やかではありません。当然ながら、今、書
いている記事の結末*4も、実は変更の予定はないのです。(辞任決定の部
分のみ、変更予定)

2010/3/20(土) 午後 3:10 [ luckdragon2009 ]

あ、でも 19床に、管理必要な人が全部入れば、一応大丈夫か。

でも、19人ですまないはずで、つまり、この村の問題はね。点在、散在す
る住宅にあるのよ。だから、Yosyan のブログコメントに、近くの市街地
に撤退しなよ、と書いたんだけどな。

2010/3/20(土) 午後 3:16 [ luckdragon2009 ]

ちなみに、補足すると、ここは豪雪地帯です。
地下トンネルでも掘らない限り...。(以下略)

2010/3/20(土) 午後 3:19 [ luckdragon2009 ]

今、想定されるリスクの例。

医者はいるが、問題が遠方の二箇所で発生した結果、片方を助けられませ
んでした、ってケース。

都会でも救急医療で、よく発生し、問題視されてるよね。
これの発生確率が多く、また、遠距離な想定を考えてみよう。

つまり、上小阿仁村は、そういう状態にあるの。

2010/3/20(土) 午後 3:26 [ luckdragon2009 ]

まあ、いいや。これ以上は現地で解決するしかないし、この問題は、実は
上小阿仁村だけじゃなく、過疎の地すべてで普遍的に存在する問題。

上小阿仁村は、これに年齢的偏在と、豪雪の問題が加わってる。

私自身は助けることはできないので、がんばってください、以外の言葉は
かけられません。

2010/3/20(土) 午後 3:31 [ luckdragon2009 ]

いかん、私の記事の結論を、ここに書いちゃった。(苦笑) *5
まあ、いいか、あとで、私の記事にまとめます。<(_ _)> 

2010/3/20(土) 午後 3:33 [ luckdragon2009 ]


...さて、そろそろまとめに入る事にする。Web 上で書いてきたコメントをまとめてみたが、要は過疎の問題とは、過疎化が進んでいく、そのものが問題となる。
高齢化が他の地域より進んでいるというのは、結局、高年齢層が集中している事で、つまり、状況の問題であり、人がどうこう、とか、村長選がどうこうとか、究極的に言うと政治思想がどうこう、とかいう次元の問題ではないのだ。
要は、産業が新しく立てられない。古い人間が、古い男尊女卑の思想に凝り固まっているから、来てくれた医者が女医だからと辛く当たる*6
おまけに、それは若い人間が愛想を尽かして定着してくれない遠因にもなっている...。


さて、ここでまた少し筆を置く。



第六話、最終考察、「気づきの大切さ*7」と「限りある資源の有効利用」

そろそろ、まとめに入る。
今まで、各ブログでコメントしてきた内容のまとめとなるが、一番肝心な事は、実は、「辞任劇」でも「辞任撤回劇」でもない。
マスコミ受けする話題でもあるし、それぞれ一週間を置いて報道された内容でもあるが、はっきり言って、報道自体はこの村の状態に、実はあまり大きな影響を与えていないと思う。
関心を発生させたのは事実であるが、自分で何も調べようとしないような一般視聴者や、購読者には、逆に害になるような情報だろう*8


さて、分かった事は、まとめるとこう言う事だ。

  • この村に産業を根付かせようとして、今のところ、失敗している。*9
  • 村長はいろいろがんばっているようだが、周囲の市区町村から反対を受けているようでもあるし、多分、該当医師へのビラの件があるので、推測だが、村内に反村長派ともいうべき存在がいる。
  • この村は限界集落と定義される状態にあり、日本国中に点在する似た集落の、もっとも高齢化が進んだ村のようだ。*10 *11
  • Wikipediaに、同時期に書き込みが詳細にされたところをみると、ウォッチして分析を行っている人が、どうやらいるようだ。*12
  • 秋田の告発ブログ秋田県駄目っぷり告発ブログなどを見ていると、秋田県出身の人で、心配している人もいるので、ある意味、特に私自身が特別にウォッチしなければならない内容でもなさそうだ。*13
  • ここの周囲?秋田?には、現地の報告*14によると、男尊女卑の傾向が強く、女医である現在の診療所医師には、きつい事もあるのではないか。
  • 現地の女性にもそれは言えるのかもしれず、それが原因かどうかは不明だが、フィリピン出身の現地での既婚者の親類縁者を頼った、結婚相手捜しがどうやら行われているようだ。*15
  • 書名運動で多数の署名が集まった事は評価してもいいが、熱しやすく冷めやすい日本人の特質から言って、多分、情熱はいつか忘れ去られ、最初の記事にあったような心ない発言&行動は再開される可能性がある。*16
  • 交通の不便さや、現地の豪雪地帯である特性、過疎が進んでいる事を考えると、交通アクセスの改善、具体的に言うと、高リスク者の集中管理が不可欠。*17
  • 過疎、および高齢化の問題は、若年層の人口増加が不可欠だが、産業育成が成功しない限り、経済的に、その解決は難しそうだ。
  • また、こういう過疎地域は選択的撤退をしたほうがいいのではないか、という提言がある。


ざっと、こんなところかな...。


さて、最後に、書籍の紹介と、分析記事を一つ、紹介して、一連の記事を閉じることとする。
書籍の紹介であるが、これは前もって少し述べたように、この本だ。
[:title]
何故、この書籍にしたかというと、今事例の、自宅照明の件が心に引っかかったからだ。書籍のタイトルにある「ライト、ついていますか?」は、とある問題についての最適な道路標識は何か、という話で、実際には書籍を読んでもらわないといけないのだが、ちょっとだけ述べておくと、問題解決には「気づき」が必要だ、という事になる。
医師の自宅が官舎だから、自費で照明をつけてくれた、と考えずに、税金の無駄遣いしやがって、と考えたとすれば、その気付きに関して、想像力が不足し、相手の思いやりのある心根を忘れた*18、という事になる。
これは、気づきが重要となる医療現場において、また、診断が必ずしも完全に正確になる事が期待できない、臨床の医学現場において、非常に問題ある行動になる。*19
なぜなら、多様な視点への気づきがなければ、そういう医療現場での問題解決は難しいからだ。


また、これは書籍は関係ないが、有効な人材の活用という視点から考えると、この医師の非常に経験ある略歴を考えると、あまり精神的に消耗するような現場にいるよりは、もっと高評価をうける場所にいた方が、年齢を考えると、適切ではないか、と、これは私の感想だが、そう思った。
個人の意志ではあるので、無理には主張しないが、もう少し女性に高評価を与えるような、男女同権の志向が強い場所で、働いて頂いた方が、無用なストレスがなくて良いと、私は思う。これは、私個人の感想と、私の仕事での実業務の経験から感じた事だ。*20


さて、最後に、一つの記事の紹介をする。農政に関して、本当の農業専任の農家に対する政策が正しく取られないのはこういう理由もあるのではないか、という考察(2009-08-27)だ。実際の票と、実際の人口が乖離していて、正しく政策が立てられていない可能性、これは考察に値するかも知れない。これについては今後も考えて行きたい。
さて、そろそろ、筆をおく状態となるようだ。やっと、この長い記事も終わりに近づいた。巡ったブログはコメント欄も含めて、多くの人にお世話となった。多大な感謝を述べておきたい。*21




現地のお医者さんの自宅の照明は、本日もついているだろうか?
ついているということは、お医者さんの思いやり*22がついている、という事でもある。そして、診療が続けられている、ということでもある。返す返すも、記事の最初となる「お疲れさま」を、繰り返したい。


では、最後に質問を。
あなたの心に「相手の心を照らすライトは、ついていますか?」


CG7Crepeat_end *23 *24




[Written by luckdragon2009 / 2010.03.22 02:35 / Finished.]

*1:結局事態は変わっていない。のど元過ぎれば熱さを忘れないように...。

*2:まあ、これは上阿仁村の件に限らないし、現地では文中にあるが、実は意識しているのかも知れない。外野は心中を察することはできない。これは Web情報、最大の欠点。

*3:遅筆ですから...。まあ、集会は 3/14 にあったらしいし、そもそも報道がゆっくりだった、というのもあるかもね。

*4:まさに、今、そこの部分ですね。

*5:そうなんですよね。結論を横のエディタでまとめていたので、つい書いちゃいました。

*6:これは未確認情報なんだけどね。現地報告を信じるなら、そう。

*7:科学的猜疑主義が、ここでも大切となる。

*8:逆にネットでいろいろ調べた人には、面白い事実が分かるような内容なので、まったく正反対の結果をもたらすのは、少し面白い。まあ、要は自分で動かないと馬鹿になる、という至極当たり前の話なんだけど。

*9:上小阿仁村、誘致を断念か? : 秋田県駄目っぷり告発ブログを参照のこと

*10:自治体自体が準限界集落状態になっている、という指摘が http://d.hatena.ne.jp/Thsc/20100313/p1 にて、なされている。

*11:人口傾斜グラフについては、Wikipedia を参照のこと。上小阿仁村 - Wikipediaに詳細なグラフあり。

*12:村の関係者なのか、他の人なのかは分かりません。そういう分析は、他の人にまかせます。

*13:医療問題の可能性はあるが、どっちかというと農地過疎問題の傾向があるので。

*14:2010-03-13に現地の方より、コメントされた。

*15:これについては、 http://d.hatena.ne.jp/Thsc/20100313/p1 参照のこと

*16:これは広報紙前任医師の箴言で、前任医師が警告している状態が、今、どれだけ改善されつつあるか、によるが。

*17:集中管理時にも、人員配置が必要だが、多分予算的に無理。報道(リンク先消失) 記事中に報道記事の魚拓ありでは19床と言っていたが、さて、診る人は何人いるのだろうか?

*18:心理学的には、「帰属性の誤り」「内帰属性」「外帰属性」という要素がある。以前、別記事でもふれたが。

*19:臨床の医療診断に関しては、最近の裁判事例で判定産科医療のこれから: 大淀事件!判決内容概要!された通り、救急等の診断では確実な内容は無いし、また、インフルエンザの判断などでも出たが、検査判定には偽陰性、真陰性、偽陽性、真陽性の判断があり、心理学的にも確証バイアス心理の問題があって、簡単な問題ではない。なお、誤診の確率については、癌の病理解剖との対比以外の正確な数字の記載が見つからなかったので、記載を取りやめました。なお、関連の記載については、宮崎の勤務医日記 誤診や、http://nanaya-dokugo.jugem.jp/?day=20090604あたりの記載をご覧ください。(2010.03.22-07:40)

*20:女性の能力を発揮させる場合は、さすがに男尊女卑的現場では、能力を疲弊させる結果になるので、私の人員配置の方針では、そういう人がいるような現場に、有能な女性は配置することを避ける。残念ながら、そういう現場は、私の近くでも存在する。

*21:どうやら、連休中に完成だ...。

*22:自費照明器具

*23:本当は音楽記号、ダ・カーポ、を入れたかったが...。

*24:ちなみに弾いてもらうと分かるが、これはよくピアノでもある、「お辞儀、挨拶」の旋律ですね。