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持病としての闘病を知る(4) 「番外編 普段日常としての生活のこと」

ちょっと、twitter で時々コメントする、日常生活の必然と、そして、障害を個性とする意志について、少し書いておく。
私は、自分の色々な障害や、病気や、精神状態について、他者が必然的に立ち入れないこと、それは本人の経験していることだから、本人以外が勝手に批評できない、つまり、それが幸運だとか、甘えている、だとか言ってはいけない、と思っている。
これは、他人の同様の障害、病気、精神病などについても同様に思う。
客観的な指標に関して評価可能だとしても、主観的な感覚は別で、間違えても、ちゃんと普通に行動している事を差して「ふらふらしている*1」なんて言うのは言語道断*2だと思う。
例えば、投薬さえすれば、普段の生活ができるてんかん患者が持病を告げないこと*3。例えば、がんと告げないで就業する人*4 *5
これらの人は、自己の平常な生活と行動への無理解、当事者としての経験の無理解から、こういう行動に至った。
世の中には、まったく行動が変化していないにも関わらず、また論理的に判定して、明確に論理的に行動しているにもかかわらず、非論理的に行動を否定する集団*6がある。
そういう場合、当事者は相手との会話を試みるだろうか? 否、当事者の平穏な生活のために無言、そして、心の中で「下衆」「ブラック企業」と呟き、その場所から去るのみだ*7


誰の時間も有限であり、特に闘病者の人生は、普通の人より短い。無駄な時間は無い。


「障害は個性」も、当事者が自己のハンデを個性として認め、相手と良好な関係を確立するためのもの*8であって、それ以外の人間が勝手に言動を評論するための話題として取り上げる内容ではないだろう*9
その話題を勝手に分断し、会話をさえぎる人物が、もし、いるとしたら、私自身、その意見に強く抗議すると思う。ハンデがある人が、自らの価値を認めてもらいたいために作り上げた概念だと思うから。
人は生きていかなければならない。必然的に、自己の障害を個性として受け入れてくれる環境で働き、良好な生活環境を打ち立てる必要がある。大事なのは、自己を認めてくれる人々を増やし、そういった多様な人々が暮らせる環境を作り上げるのが大事だと思う。
それぞれ、各自の障害は、各自の生涯にとって、逃れられないものである*10、から。

関連リンク(本文関連)
http://ameblo.jp/moonsun3/entry-10870953302.html
アピタル(医療・健康・介護):朝日新聞デジタル
https://aspara.asahi.com/blog/hiroba/entry/RHVN6ZFjoP

がん患者・経験者の経済支援と就労支援に関する意見書

http://www.cancer-work.jp/*11

関連リンク(障害者の親の死後について)
親亡き後のことを考えよう - 今だから話そう~障害者のきょうだいとして生きて~

*1:とても安直で曖昧で便利な言葉。無思考で決め付けを行えるから。

*2:しかし、愚かな方々は、単に疾病の闘病患者と知った、と言う単なるそれだけの根拠で、そういう内容を無責任に言い放つ。もう、数多くの実例がありすぎるので、一々実例は挙げない。

*3:例えば、『http://ameblo.jp/moonsun3/entry-10870953302.html』の記事で示される懸念に対応するため。

*4:アピタル(医療・健康・介護):朝日新聞デジタル』の記事。「治療のためにも働き続けなければならないから、職場で、病気のことを話すつもりはない。また職を失うのが、怖いからだ。 」とある。また、『https://aspara.asahi.com/blog/hiroba/entry/RHVN6ZFjoP』の記事なども。

*5:がん患者・経験者の経済支援と就労支援に関する意見書』の文書中にも、就労者を取り巻く難しい環境に関する言及がある。『就労支援に関しては、がんを理由として退職・転職・収入の減少を余儀なくされるがん患者やその家族がおり、特に自分の収入のみを治療費として充てているがん患者にとっては、「仕事の切れ目が命の切れ目」という状況にあります。』などと。

*6:一般的には会社上司や、特定組織の形をとることが多い。時には、近所のオジサン、オバサンの姿をとったりする。

*7:そういう会社の情報は、その会社の担当者の知らないところで伝達されるので、何故か、募集をしても人が何故か来ない、という事態が発生したりする。

*8:いちいち指摘しないが、何か違う文脈で語られていることが多い気がする。

*9:本当はこの言葉、総ての人間にいつか来る、体の衰えを自覚するために、自らのいつかは来る障害(または老化)に思いをはせ、考えて欲しい内容なのではあるが、なかなか、この考えは一般的にはならないようだ。

*10:それぞれ、各自は自ら生きるために、思考停止することなく判断して、時に転職し、働き続ける必要がある。誰かから守られているような人は除いて。なお、投薬を行っているような人は、基本的に生活保護とはならず、就業して薬剤の費用などを稼ぎ出す必要がある。生活保護の選択肢は、最初から「ない」。なお、障害などの年金に関しての認定基準は『厚生労働省』を参照してください。ちなみに、てんかんに関しては『資料屋本舗 - てんかん発作で事故を起こした彼は障害年金は受けられなかった可能性大』の記事もあります。

*11:twitter 経由で、研究グループのサイトを紹介していただきましたので、リンクを追加しておきます。