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サイコパス(第一期)を、DVDで観て、気になった点。

サイコパス、第一期の全22話を観ました。大きく筋には触れないけど、今回の記事は、未見なら、観てから読んだ方が良いかも。
それになりに面白かったんですが、犯罪係数っていう物語のキモが、マジックナンバーとして強力過ぎて、物語世界に対して万能すぎてしまうので、その様相を記述する事で、登場人物の行動の自由度を簡単に設定できてしまい、物語の大筋は良かったものの、各個人の様相の描写には不満が残った。
免罪体質の槙島聖護は、最後までシビュラシステムには引っかかりませんし、常森朱は犯罪係数の回復力が半端ないですし、他のメンバーの数値も変わる事がありません。数値が今までまったく悪化しなかった雑賀教授は、狡噛の槙島殺害目的の追跡に手を貸すことで、あっけなく犯罪係数が悪化するし、六合塚弥生は努力しても、全然数値は改善しないし。
そして、何か意味不明な理由ながら、宜野座伸元は数値が悪化する、と。
シビュラシステムが免罪体質者を取り込んで、犯罪係数の分析傾向の正確性を測る論理もいまいちよく分からないし。
物語の大筋は面白かったんですけどね。何か、細かな深読みはできるけど、そこの部分の整合性が今一つ曖昧で分かり難くなっている物語の描写も、観ていて靄がかかった感じで、もう少し分かり易くして欲しかった気がします。


ところで、物語で気になった点を、二、三個(盛大にネタバレします)。
一つ目...。槙島に友人の命の命運を握られ、散弾銃の使用を促される、常森朱。そこでの行動で、失望されるんですが、それ、散弾銃でしょ。友人の至近に居る槙島に撃てば、友人にも当たっちゃうじゃん。ライフル銃とかならともかく...。
二つ目。局長はシビュラシステムの端末らしく、銃の設定を測定状態とは別に動かせる権限があるみたいだけど、シビュラシステムがそういう恣意的な事を行えるのなら、シビュラシステムに脅威的な存在を、犯罪係数をねつ造して葬る事も可能なんじゃないの...。
三つ目。最終話で、六合塚弥生はどうやら男性ではなく、女性に興味があるように描写されている*1のですが、そのせいか男性に対する論評が妙に辛辣で、女性至上主義のような妙な偏向が見えて、不快だった。


まあ、個人的には評価が凄い良いという感じではないです。この作品。
シリーズ自体は、続いているようなので、もう少し付き合っては見ますが...。
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*1:相手は異性趣味もあるようだけど、多分、描写の状況からして弥生は同性趣味として描かれている。