luckdragon2009 - 日々のスケッチブック(Archives)

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暗黙知に頼ると、それを悪用する人が出現する。

ちょっと、先週聞いた現場の話を忘れないうちに書いておきたいので、本日は短めにこの記事を書きます。
IT 関係の現場で、設計書や共通知識がなかなか周知できずに、構成員の暗黙知*1に頼っている場合があると思う。その際に、奇妙な退職があいついだ。...調査をしていて判明したことがあったので、共有知識として記載することにした。
現場を調査して分かったのは、既に暗黙知を得てうまく行動できている人間が、それを得られずにいる人間に対して恣意的に行動を強要*2したり、その人不在の場では、その強要した行動を元に、対象人物の評価に介入*3していた。
暗黙知を知らずにいる人物に対して、重要な評価を得る前に必要知識を伝えず、評価の段階になって「○△がうまく出来ていないから、これは駄目だ」としていては、心が折れて退職する人間が出て当然のことだった。
おまけに、件の人物は普段は人当たりの良いような人物として行動し、自分がイジメを行うと決めた人物にのみ時々そういう行動をしていたので、判明するまでに長年の調査を要した。そして、この事態は未だに解決できていない*4


現場で、暗黙知に頼っていると、それを悪用する人が出てくるという話でした。...この対策は基本的には、情報の見える化しかないように思うけど。

*1:なお、ここでの暗黙知は工学の話なので、経験や知識が継承されにくい状況である事の総称である。 → 暗黙知 - Wikipedia

*2:知識がない人間は、その知識に関しての考察・評価ができない。それを理由に、目的の行動に対して過度の評価をしたり、さほど評価されない特定行動を「必要なもの」として強要したりしていた。

*3:必要行動を恣意的に伝達しているので、これは容易だろう。やらなくても良いような事を重要な行動として伝達していたのだから。

*4:証拠がなかなか集められないでいるので、本人が「私は別に...」と、とぼけている。