ポリオと言う怖い病気。
...かつて怖い感染症だった、ポリオが日本で根絶されたのは、1980年。
なのに、何故か、現在でもポリオの感染者がいる不思議。
この感染者はどこから来たか。
本来、日本にはポリオ野生株が居ない*1訳ですから、自然のウィルスから感染した訳ではない。どこから来たかと言うと、ウィルス存在地域から直接ではなく、ポリオ生ワクチンという、本来は感染症を防護する手段の中から来たのです。
『Q3 :ポリオワクチンでポリオにかかるのは先進国で日本だけ!? - 日経トレンディネット』という記事が最近掲載されている。
08年3月14日、当時の福田康夫内閣は、参議院の質問主意書に対する答弁書で、「生ポリオワクチン接種後に麻痺を発症したと認定された事例は、平成元年度以降八十件」「生ポリオワクチンを接種された者からの二次感染と認定された事例は、平成十六年度以降五件」と述べています。つまり、日本では毎年約5人が新しくポリオにかかり、麻痺が残るなど、つらい生活を強いられているということになります。WHOの報告によれば、出生100万人あたり2〜4人が生ワクチンからポリオを発症しています。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20101210/1033907/?P=7#a03
...よく考えれば、これは凄い酷い事ですよ。
だって、既に野生株は、日本にはなく*2、ワクチンと言う防護策によって、被害にあっているのですから。
で、ポリオの会のサイトに、世界地図があります。生ワクチンを使っている国、不活化ワクチンを使っている国、色分けされた地図です。
下にサイトから引用してますが、日本以外の主要国は、不活化ワクチンなんですね。*3
...で、以前、『ポリオ不活化ワクチンの接種開始、促進に向けて。日本小児科学会の文書を紹介。 - luckdragon2009 - 日々のスケッチブック』で日本小児科学会の文書を掲載しましたが、要は「日本ポリオ研究所」が開発を断念して、最近になってやっとで不活化ワクチンが認可されそうだ、という事です。ただし、風の噂ですが、どうも、「もう少しだけ時間がかかる。」「製品化されたとしても、ワクチンが揃うのに時間がかかりそう。」との事です。*4
何か、下記のような話もあって、ちょっと幾らなんでも、状況が停滞し過ぎ、という感じです。
RT @KamiMasahiro: 「ポリオ未承認ワクチンの接種増加、独自に輸入」 この問題、国の不作為を問われ、大型の薬害訴訟になってもおかしくないなあ。http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101215-OYT1T00629.htmhttp://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101215-OYT1T00629.htm
http://twitter.com/#!/rt_luckdragon/status/15554490811813888
実を言うと、こういう話が続いていたりもしますが...。
RT @KamiMasahiro: @rikkosusocial ポリオワクチンに関しては、厚労省が国産に拘ったのが原因ですね。「財団法人 日本ポリオ研究所」です。役員をごらんください。国産に拘ると、患者が泣いて、利権を生みがちですね。 http://www.jpri.or.jp/
http://twitter.com/#!/rt_luckdragon/status/15554537129512961
RT @KamiMasahiro: ポリオに関して、厚労省も一枚岩ではないですよ。確か、不活化ワクチンを導入すべしとの中間報告書への盛り込み、ポリオ財団への行政指導していたと聞いたことがあります。
http://twitter.com/#!/rt_luckdragon/status/15554561343229953
まあ、ひとまず嘆いたり、現状の批判だけしていても仕方ないので、じゃあ、どこで不活化ワクチンを打てるのか、という事で、『お近くにあります?不活化ポリオワクチン接種可能な医療機関 - 感染症診療の原則』を紹介しておきます。コメント欄で、該当医療機関の確認等もされているので、情報を確認しつつ、安全にワクチンを接種しましょう。
関連リンク*5
『薬害ポリオ「生ワクチン中止、不活化接種に転換」という2002年の記事 - 感染症診療の原則』
『ポリオの会:不活化ワクチンを求める署名提出時の岡本政務官とのやり取り。 - Togetter』
『青木編集長と不活化ポリオワクチン - 感染症診療の原則』