本日は扇子の話。
『団扇と扇子の起源について。 | membrane』
折り畳める団扇ともいえる扇子は8世紀頃の日本で発明されたものです。
最初の扇子は「檜扇(ひおうぎ)」と呼ばれました。現在でも平安京跡でたまに発掘される、木簡を綴りあわせたものでした。つまり扇子(そして扇)の起源はメモ帳だったのです。
その当時は男性が公の場でアンチョコとして使うものでしたが、檜扇にメモではなく絵が描かれはじめて装飾品となり、女性が好んで使うようになります。日本から中国に扇子は輸出され、そして大航海時代には西洋にまで伝播します。シノワズリの流行もあり、17世紀のパリには扇を扱う店が100軒を越えていたといわれています。
http://membrane.jugem.jp/?eid=213
絵画などでも、東洋趣味というか、日本を象徴する描写として、扇子が出てきたりしているが、扇子は、前からあった団扇の用途と同じ目的で、折りたためる機構を工夫し、8世紀ごろ生まれたようですね。
元々が木簡を綴り合わせたものという事ですから、最初はメモ帳だった、というのにも納得がいきます。なんと、アンチョコにも使われていたと言うのも、なかなか面白いです。
メモでなく、絵が描かれて装飾品にという訳で、ある意味、装身具のような使われ方、今でも基本的には使われ方は変わりませんが、身の回りで、涼をとるのと同時に、粋な洒落た器具として使われていったのでしょうか?
一つ興味深かったのは、それが中国に輸出されて貿易になっていた、という点です。...今でも、前からあったものにちょっと手を加えて、とか、小型化して製品を作って、海外に輸出というのは、産業として電気機器や、他の工業製品でも、結構あるような気がします。
ちなみに、『http://info.sousokou.jp/?eid=360933』に取り上げられていたのですが、澳門(マカオ)の「澳門藝術博物館」には、雲母を貼った画扇が展示されているそうで、古くは紙に雲母を一面に敷き広げた紙を作り、それで扇子を作る、という事もされてきたようです。
下記に、ちょっとした洒落た扇子と、あと私の好きな落語で、高座で使う噺家の手ぬぐいの写真集?を紹介しておきます。日曜の洒落た、粋な話でした。
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